【ゼロの使い魔】編
048 予定に溺れる夏休み その4
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話は逸れるが、ロイドさんからゆうべ は おたのしみ でしたね≠ニか、【ドラクエ】みたいな事を言われた。……その後ユーノは顔を朱に染めながら教えてくれたが、ロイドさんのあのセリフは、所謂お約束≠ニいうモノらしい。ユーノがロイドさんに遊び半分でそのセリフを教えて、ユーノがロイドさんにそのセリフを言われるとは思わなかったのだろう。
……俺? ……俺はバレッタさんにそっち方面でイジられる事も多いから、多少の耐性は出来ていた。……だがそう云う<Cジリにユーノは慣れていなかったらしく、テンパるユーノを見てホッコリとした気分になった。
閑話休題。
「まぁね。でも、ボクも前気になって父上に訊いてみたんだけど、父上曰く貴族の本邸が矢鱈と大きいのは、主に己の財力を判りやすく提示するため≠轤オいよ」
「あ〜、なんか納得した」
ユーノが俺の質問に答えてくれる。成る程≠ニ、ユーノの理屈がストレートに頭の中に入った。……自分の財力を大きく見せたい>氛沍ゥ栄っ張りなハルケギニアの貴族らしい、判りやすい理屈だった。
(……いや、貴族が見栄っ張りなのは地球でも一緒だったか)
「さぁ、行くよ。……父上には単にボーイフレンドを連れてくる≠チて言ってあるだけだから。……最終確認だけど、父上はトリステイン貴族≠セからね」
どうでもいい事を考えていると、いつの間にやら庭を抜けていた様で、キリクリ邸の扉の前に辿り着いていた。……邸宅の扉を前に、ユーノは一度だけ俺に目配せをして注意を促すと、その重厚そうな扉を開いた。
SIDE END
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
SIDE OTHER
ラ・ヴァリエールに向かう道中。馬車の中で才人とユーノは四方山話をしていた。……なぜユーノもラ・ヴァリエールに同行しているかと云うと、それは偏にユーノの父親がユーノの地雷を踏んだからに過ぎない。……例えば――
―お前の事は王宮で聞いているぞ、平民上がり風情が。……夢を見すぎだな―
―家の娘が最低位と…? ……片腹痛いわ―
などと、ひたすらに才人を扱き下ろし続けたからだ。……ユーノからしたら確かに父親の言うことも尤もだと思ったが、然りとて納得は出来なかった様で、ユーノは自室に隠しておいたヘソクリを持ち出すと、そのまま本邸を飛び出したのだった。
「ラ・ヴァリエールに行くのは久しぶりかな」
「行ったこと有ったんだな。……でも、本当に良かったのか? 家出なんかして…」
「まぁね。学院を卒業するまではネーデ村の宿で小間使いかなんかして過ごすよ。……どっちにしろ早いか遅いかの違いだよ。アルビオンに行くのな、いずれは家を出る事になっていたし
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