【ゼロの使い魔】編
047 予定に溺れる夏休み その3
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─」
「レコン・キスタの後始末も残ってる>氛氓セろ?」
ウェールズは鷹揚に頷く。……そう、今のアルビオンは内乱に終止符が打たれた直後。……だからか、今のアルビオンはトリステインを含めた他国からの印象はがた落ちだし、今のアルビオンはこの窮地に際して他国からちょっかいを出されないよう、睨みを利かせるだけで精一杯だ。
……その辺の事情は陳情書の数を例年──レコン・キスタが席巻する前の年と比較して、少し頭を回せば判る事。
「……俺が私財≠投じてもいいんだけど」
「サイトの気持ちは嬉しいが止めてくれ。頼む」
「……冗談だよ。そんな事すれば金銀宝石類の相場が滅茶苦茶になるのが目に見えているからな。……全く…、本気になってよ」
ウェールズは判りやすいほどに顔を蒼くしながら俺の冗談を諌める。……ちなみに、ウェールズには俺がいつの日にか色々な世界≠ナ回収した莫大な財宝については一部≠セが見せてある。……それ≠一部≠ニ伝えた時のウェールズ顔が、あからさまにドン引きしていたのを今でも鮮明に思い出せる。
……もちろん見せた理由はドッキリであり、慌てふためくウェールズのリアクションが見たかったからに過ぎない。
閑話休題。
「サイトの冗談は判りにくい上にえげつない事が多いから精神がもたなくなる。なので、もう少しだけ自重してくれると僕は大変有難い」
「謝るよウェールズ。……ちょっとからかい過ぎたかな? ゴメン」
「いや、判ってくれるなら良いんだ」
(……別に私財≠出しても一向に構わないんだが…)
云ってしまえばあの金銀宝石類は泡銭もいいところ。“腑罪証明”を使えばいつでも取りに行けるので、ここで私財≠アルビオン復興の為に投入してしまっても、俺の懐は痛くも痒くもない。
……まぁ、投入してしまえば十中八九アルビオンの経済──下手すればハルケギニアの金銀宝石類の相場が荒れるだろうが。
「……取り敢えずは出来る事からやっていくしかないね」
「ウェールズに賛成」
「ああ、そう云えばサイト」
ウェールズは何かを思い出したように、アルビオン大陸の地図を執務机の上に広げる。
「サイトが本当の意味≠ナアルビオンに来る時、どこに居を構えるんだい? ……誠に悲しいことながら先の戦で、王政から距離の在った──遠ざけてしまっていた領主の何人かがレコン・キスタに寝返ってしまったからね。いくつか領主不在の領土があるんだ」
(ウェールズ…)
ウェールズは自分の力が足りなかった♂しそうな顔で呟く。俺はそんなウェールズに掛けるべき言葉を探っていると、ウェールズは地図で領主が居ない領土にレ点チェックを付けて
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