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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ゼロの使い魔】編
044 使える知識(モノ)≠ヘ使いたい
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見せた。ジャン・コルベールは、このハルケギニアでエンジンを造り出すほどの科学肌。……興味深い≠ニ出されたら食い付いてしまいたくもなるのだろう。

「何分、デルフリンガーの話が眉唾物でして…。……曰く、自分は初代ガンダールヴの相棒≠セったと豪語していまして…」

「ガンダールヴ? ……ガンダールヴ、ですか…。何やら聞き覚えのある単語──」

コルベールは喉元に小骨が引っ掛かった様な顔で、しきりにガンダールヴ≠ニ連呼しながら──近寄りがたい雰囲気を醸し出しながら頭を捻っている。

……この世界≠ノ於いてはルイズ曰く、平賀 才人とルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは“コントラクト・サーヴァント”を行っていない。……と云う事はサイトはガンダールヴになっていないと云う事だ。……更に言うと、連鎖的にガンダールヴのルーンのスケッチを録るはずだった、コルベール先生もガンダールヴのルーンを知らない事にもなる。……いくら頭を捻っても出てこなさそうなので種明かしをする事に。

「デルフリンガー曰く、ガンダールヴとは虚無≠守る使い魔との事です」

「それですっ! ……確か…私の記憶が正しいのなら、【始祖ブリミルの使い魔達】と云う文献に載っているはずです。……ミス・キリクリのお陰で、喉元に引っ掛かっていた小骨が取れた様なすっきりとした気分になりました」

「……いえ、私から提起した話題ですからね」

喜色満面の笑みを浮かべるコルベール先生を見て思う。

(やっぱり、勿体無い…よね)

……と。コルベール先生は世が世なら、かの天才発明家トーマス・A・エジソンに比肩するほどの発明家になっていてもおかしくは無かった。……だがそこは悲しきかな、ここはハルケギニア──魔法≠ェ偏重されている世界。……それもボク達みたいな知識持ち(イレギュラー)≠ナも無いのに、だ…。故にこそ、コルベール先生は勿体無い≠ニ思う。

「……で、確かそのデルフリンガーとやらが興味深い℃魔言っていたと…」

「はい」

別道にそれていた話をコルベール先生が整える。

「……デルフリンガー曰く、何やら虚無≠覚醒させるにはとあるルビー≠ニ、とあるマジック・アイテムが──」

「……虚無≠ノ関するとあるルビー≠ナすか…。嗚呼、よもや20年近くも経って、こんな裏≠フ息が全く掛かっていないところでその話≠聞く事になりましょうか。……始祖ブリミルよ、これ≠煖M方の思し召しなのでしょうか」

「……コルベール先生?」

「いえ、そのとあるルビー≠ニやらに聞き覚え──見覚えが有っただけです」

コルベールは今にも泣きそうな顔で言う。……それはさながら神に救いを求める、迷える
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