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FAIRY TAIL −大地の物語−
竜と戦姫 5
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―スズハ―

一方、スズハは刀の柄を手に添えて構えていた。

辺りのモンスター達はスズハを見ているだけで誰も近づこうともしなかった。

これはモンスターの本能だろうか。

スズハは目を閉じているにも関わらず、異様な空気が漂っていたからだ。

『これ以上進めば斬られる…』そういう感覚がモンスター達には襲われているのだろうと推測できる。

「来ないのか?では…」

スズハはそうぼそりと呟くと、モンスター達の目の前から姿を消した。

「こちらから詣るぞ!」

一瞬、だった。

モンスター達の後ろを通った時にはモンスター達は斬り伏せられていた。

「ふぅ…魔法を使うまでもないか…」

彼女がうっすらと残りのモンスター達を見る。

モンスター達は言うまでもなく一目散に逃げるのだった。

それはそうだろう…強さの次元が違うからだ。

全く魔法を使うことなく、自身の力だけで危険種のモンスター達を斬り伏せ恐れられ逃亡させるのだから最早彼女の方がモンスターだったりするのだろうか…

「なんだ、逃げてしまったのか…軟弱なモンスターだ。さて…」

呆れたようにモンスターを見送った後、反対側を振り向く…そこには巨大猿型のモンスター、『バルカン』の姿が見えた。

「ガリア・クライム、ここで君の実力、見定めて貰うぞ」

スズハは薄ら笑いを浮かべる。


―ガリア―

「なんじゃこりゃあーー!!」

ガリア唖然と口をポカーンと開けていた。

それはそうだろう…目の前には巨大な猿型のモンスター『バルカン』がいるのだから。

通常のバルカンは人の背丈とあまり変わらないはずなのに、このバルカンはその20倍近くで今まで見たことがなかったからである。

「驚いたか?このバルカンは僕のコレクションの中でも選りすぐりのパワーを持ったバルカンでねぇ…彼には幾度なく助けられたよ。君達のような僕の邪魔をする解せんな輩からねぇ!やれ、ギガバルカン!君の力を見せてやれ!」

「ウホー!!」

バルカンは吠えるをするとガリア目掛けて拳を降り下ろす。

ガリアは避ける暇なく地面が砕け、木々の根は根刮ぎ剥き出しになる程の威力の拳の餌食に…

否!巨大バルカンのこの威力の拳をガリアは右手の平だけて受け止めていた。

「な、僕のバルカンのこの破壊の拳を右手だけで受け止めたのか!?あり得ない…僕が…僕が育て上げたバルカンの攻撃がこうもあっさり受け止められるなんて!!」

さっきまでのクールぶっていたのとはうって代わりあたふたし始めた。

「ギガバルカン!何やってるんだ!お前の力はこんなもんじゃないだろ!早くその野郎を潰してしまえ!」

シューベンがそう言うと『ウホーホー!!』とバルカンは左右
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