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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ゼロの使い魔】編
038 赤≠ニ白≠チて普通は目出度いはず… その1
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SIDE 平賀 才人

マチルダさんとの話し合いの末、ティファニアに会いに行くのは夏期休講に入ってからになった。……とは云っても夏期休講は直ぐそこに迫っている(?)ので、そう時間が空く事でも無いだろう。

――<プルプルプルプルプルプルプルプル>

そんなある日の、いざ眠らんとしようとした夜の事。自室に備え付けておいた電伝虫>氛氓模した魔獣≠ェなんだか気の抜けそうな声(?)を上げた。

「はい、こちらサイト」

『こんな夜遅くに済まないね。僕だ、ウェールズだ』

電話をとってみればウェールズだった。……より&ス淡な声音からはあまり判らないが、心無しか憔悴している様にも思える。

「……ウェールズ?」

『サイト、君に頼みたい事がある!』

ウェールズの嘆願に、ハルケギニアに来てから随分と鍛えられた第六感が、けたたましいほどの警報を上げているの承知でウェールズに訊ねる。

「何があった、ウェールズ。取り敢えずは落ち着け。話はそれからだ」

『済まない。少々取り乱していたようだ。サイトのお陰で多少は落ち着いたよ』

「そいつは重畳。……で? 要件は?」

「要件はだね──」

その後ウェールズから語られた言葉は、ドライグと云う強大なドラゴンを宿している事を──俺が≪赤龍帝≫である事を、改めて確信した。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「……ウェールズ、最後の確認だ。相手は間違いなく≪白龍皇≫と名乗ったんだな?」

いつぞやと同様にスキル──“腑罪証明(アリバイブロック)”を虚無≠ニ偽り、アルビオンの、ニューカッスル城のウェールズが居る執務室へと転移した。

因みにウェールズを驚かせまいと、ちゃんとウェールズには許可を貰っている。

閑話休題。

「ああ。ヤツ≠ヘいきなり現れて領地の1つを制圧するなり一番強い奴──ヒラガ・サイトとやらにに会わせろ≠ニ聞かなくてね。……サイトはヤツ≠ニ知り合いかい?」

「……知り合いじゃない──が、一応宿敵(ライバル)≠ノなるのか?」

「かな?≠チて…僕に訊かれても困るよ」

ウェールズの言う事は尤もだ。だが正味な話、それ″lえた事が無いと言えば嘘になる。

俺はリアス・グレモリーにもソーナ・シトリーにも──誰にも助けられなかった兵藤 一誠の死体から“赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)”を、堕天使レイナーレに殺された彼を蘇生させる代わりに抜いた。……ならばライバルの≪赤龍帝≫を永劫に失した≪白龍皇≫──“白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)”を持つ、【ハイスクールD×D】の原作に於いてのヴァーリ・ルシファーはどうなったのかと──それ≠考えた事が無い
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