第22話 士郎、編入1日目 早速因縁を突き付けられる
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あまりの痛みに泣き叫ぶ。
今彼らの掴まれている部分は強烈圧力により骨を徐々に折られている――――なんてことは無く、恐らく痣も出来てはいまい。
では士郎は何をしているかと言えば、掴んでいる手からその部分の神経に気を送り込み痛覚を過剰に刺激しているだけだった。
この二人の周りのファンクラブ会員は、あまりの二人の痛みによる形相に士郎を見て怯えるモノ。腰を抜かす者、etc・・・。
そこで、掴んでいるのは士郎自身ではあったものの、喧しく思えて来たし何より関係のないクラスメイト達にこれ以上続けると迷惑になると判断してすぐさま手を放した。
「あがっ・・ハァハァハァハァ・・・」
「ぐぎっ・・ハァハァハァハァ・・・」
士郎が手を放したことにより下種A・Bが、勢いなど付けてはいなかったが疲労感により二人揃って尻もちを付いた。
そして自分たちを掴んでいた士郎を見上げた2人目の下種Bが、悔し紛れに吼える。
「て、めぇ〜、こんなことして只で済むと思うなよぉ!!俺の親父はこの川神の有力者の一人なんだ。てめえぇが何所の誰だか知らねえが、社会的に潰してやるぜぇ!」
そしてAも。
「俺は隣町の藤村組の《黒虎》こと吉岡利信さんの甥っ子なんだぜぇ、頼みこめばテメェなんて直にずたぼろだぁ!」
「そうか・・それで?」
「あ゛?てんめぇ、今の話聞いてなかったのか「ちょっといいかな?」ああ”!?」
そこに京極が二人を憐れむような視線を向けて話しかけてきた。
「君らは士郎のフルネームをまさか聞いてないのかな?」
「は?こいつのフルネームが何だってんだよ!?」
「聞いていないのか?ならば教えよう。彼の名は《藤村士郎》と言って“若”の愛称で親しまれている先代総組長、藤村雷画殿のお孫さんであり現総組長の実子に当たるそうだ」
「あ?それが何だ・・・・・え?」
京極の説明によりキョトンとする2人。
そして、徐々に冷静になるとがくがくと震えだす。
それはそうだろう。土地の一か所の有力者程度では歯が立たないほどの勢力と権力を持つ今の藤村の身内に、知らなかったとはいえ喧嘩を売りつけた上に脅そうとしていたのだから。
「説明してもらって悪いな彦一」
「礼には及ばないさ。それに、今回のこの騒動は私が質問してしまったために起きたのだから、これくらいで済まされるなどと思ってないぞ?」
「確かに面倒事だが、気にしなくていいんだぞ?俺がうっかり口走ったのが原因なんだしさ」
などと、先程までの剣呑な空気はどこ吹く風かのように、京極と話し始める士郎。
そこで、今ならチャンスなのではないかと逃げようとしていた二人ではあったものの、腰が抜けて動けずにいた。そこで周りの仲間?に助けてもらうとしよ
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