第六章 正義の在り処編
第百九十六話 『ある男達の覚悟、決戦前夜』
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れたのだ部下達三人は“勝てる!”そう思っていた。
しかし、彼の猛攻は此処までだった。
『ぐううっ!』
深手を負っていたジョンは片膝をつき、息も絶え絶えだった。
『副隊長!!』
『しっかりして下さい! 副隊長!!』
そんなジョンを見た敵側の隊長格の男はすぐに察した。
“この男を潰すのは今しかない!”、と。
『相手は死にぞこないだ! 行けー!!』
『うおおおおおおおおおおおっ!!』
敵は数の暴力で潰しにかかったがレフティー達も負けていなかった。
『副隊長を守れ!!』
『おう!』
レフティー、ロッシ、トミーの三人もジョン程ではないがそれでも彼らは戦った……決して敵に背を向けなかった。
その勇気と男気は賞賛に値するものだった。
だがそれでも運命の女神は彼らに微笑んでくれなかった。
先に力尽きたレフティーは敵に捕まり、人質状態にされたのだ。
『レフティー!!』
『くそ! 一対一で勝負しろ! 卑怯だぞ貴様ら!!』
『うるせぇっ! こいつの命が惜しかったら大人しくしな!』
『お前らがボスの……ヴィクトール様の部下になるなら助けてやってもいいぜ?』
そんな事をのたまう敵。
それに、
『何!?』
『ふざけるな!!』
『ならコイツを殺すぜ?』
『貴様ーーッ!!』
『舐めんじゃねぇ!!!』
『!!!!』
そんな緊迫状態に怒号を上げたのはレフティーだった。
『我が身可愛さに、お前ら悪党共に下げる頭は持ってない! それに、俺達の魂は……ジグルド隊長に預けているんだ!!』
『!!』
これを聞いたジョン達は感動に震えた。
『そうだっ!』
『その通りだ!』
『よくぞ言った、よくぞ言ったレフティーっ!!』
『へへ、さぁやれよ……俺の気持ちを変えられるかやってみろ! 憶えとけバカヤロウ……俺とお前じゃ、志ってモンが違うんだ!』
啖呵を切ったレフティーだが、それでも敵に無残に殺され、彼の断末魔が響いた。
そしてレフティーを殺した男は薄笑いを浮かべていた。
『……はっ! 正義漢ぶって死ぬ方がバカなんだよ!』
だがその言葉はジョンの逆鱗に触れることとなる結果となった。
『分かるまいっ……貴様のような馬鹿には……ッ!』
『何ぃ?……うべぇ!?』
ジョンの言葉に反応し、視線を合わせようとした瞬間にジョンに殴り飛ばされたのだ。
そしてジョン、ロッシ、トミーの眼は怒りと闘志が燃え上がっていた。
『地獄でその罪の清算をさせてやる……死にたい奴から掛かって来い!!』
再び激しい戦闘が開始されたが、ついにロッシとトミーが力尽き、敵の銃弾に倒れた。
『ロッシ! トミー!』
『ガフッ……じょ、ジョン…副隊長……!』
『副
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