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【完結】剣製の魔法少女戦記
第六章 正義の在り処編
第百九十六話  『ある男達の覚悟、決戦前夜』
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い』というものと『時空管理局の全制度の撤廃』というものです」
「あの、バカ者が………! 今まで築きあげてきたものを無くしたらどれだけの被害や損害が出るのかもわかっていないのか!?」

それでやはり怒りを顕わにするレジアス。
当然だろう。レジアスはこうして最高評議会に関わってきたもののその実はミッドチルダの平和を第一に考えて行動してきた男なのだ。
それを壊そうとするのはレジアスの今までの苦労も水の泡にするにも等しい行為である。

「シュバインオーグ一尉………あのバカ者の場所へと儂を連れて行ってくれ!」
「いいんですか……? 死の危険があるかもしれないんですよ?」
「構わん。儂は一度死を覚悟した身だ。今更命乞いなどせんよ。代わりにあのバカ者の目を覚まさせてやるのが儂の奴に贈れる唯一の罪滅ぼしだ」
「わかりました」

シホもレジアスの覚悟を汲み取ったのだろう、「ですが」と前置きをして、

「決してあなたは死なせません。あなたはまだ地上本部に必要とされている人なのですから」

シホがそう言うとレジアスも「わかっとるわい」と笑い、

「儂はまだせねばいけないことがあるのだ。こんな隔離施設でのうのうと隠居暮らしをするなど耐えられん。今度こそ正しく地上本部を導かねばならないのだ。だからな、シュバインオーグ一尉。こんな儂だが護衛をお願いできるか?」
「お任せください。あなたは我ら機動六課が守ります。この命に代えても………」

それでシホとレジアスはお互いに笑みを浮かべるのであった。



◆◇―――――――――◇◆



………一方、とうのジグルドはというと部下たちに三提督の世話を任せて一人個室に入っていた。
そこである手紙をしたためていた。
それが一通り書き終わるとそれを胸の内ポケットにしまい、背もたれに身を預けてある過去を思い出す。

「ジョン………もうすぐだ。もうすぐすべてが終わる」

そして回想をするジグルド。



……………
…………
………


六年前のこと、まだジグルドが提督ではなく階級は三佐でまだ一部隊でしかなかったブリューナク隊の部隊長を務めていた頃の話。
ジグルドには信頼する男がいた。
その男の名は『ジョン・バルコム』。
ジョンは『猛獣狩りのジョン』や『地上の白き牙』という二つ名で呼ばれて次元犯罪者の中では結構の割合で恐れられていた存在であった。
ジグルドはそんなジョンとコンビを組んで地上本部を今まで守ってきた。
だが当時は時空管理局で最高評議会のとある奴の指示で汚職に手を染めている上層部の者がいるとの情報を手に入れたジグルドはジョンやまだ新米で若かった頃の凰華とウィルソンを含めた十人の部下を連れてその研究所に潜入してその証拠を手に入れようと奥まで入り込ん
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