暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜神話と勇者と聖剣と〜
異なる物語との休日〜クロスクエスト〜
休日の@
[3/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ら聞くかぎり、彼――結城浩一郎氏はもっと厳格な性格だったような気が……。

「えーっと……浩一郎さんで合ってます?」

 一応確認をしてみる清文。するとアスナの兄を名乗る青年は、驚くべき答えを口にした。

「いんや。()その反応するから飽きてきたな……俺は兄貴じゃないぜ? 俺は結城(ゆうき)修也(しゅうや)。SAO時代はシュウって名乗ってた」

 少なくとも――――清文が知っている限りでは、アスナには兄は一人しかいない。つまり彼は、『清文達(神話剣)の世界』には存在しなかった人間。

 つまり、パラレルワールドの人間ということなのだ。

 困惑冷めやらぬ清文と琥珀。それにさらに追い討ちをかけるように、次なる驚愕が姿を現した。

「ここで(合ってるの)?」
「多分その筈だと思うんだけど……あ、そうだよ。書いてあるし」

 聞き覚えのない声と、聞き覚えのある声。からからからと背後の入り口の引き戸をあけて、発声者とおぼしき二人の人間が入ってきた。

「へいらっしゃーい……ってキリトじゃねえか!」

 シュウが叫ぶ。振り返って彼らの顔を確認すると、たしかに片方は黒髪の少年。清文達もよく知っている、《黒の剣士》キリトこと桐ケ谷和人だ。清文が知っている彼よりも少々大人っぽく見えるが……。

 だが、彼は困惑した表情をとり、呟く。

「え、誰? なんで俺のこと知って……? SAOサバイバー、なんだろうけど」
「……Oh(オイ),MyGod(マジかよ)……仮にも親友だとおもってたんだがな……ってそれよりも誰だよそっちのお嬢さんは」

 シュウが話の論点をずらす。そこで清文達も、キリトが連れてきているのがアスナでは無いことに気がついた。

 それは、ひどく美しい少女だった。ガラスで出来た剣の様に、美しさと儚さが両立した、金髪翡翠目の少女。

 さきほど一度だけ聞いた、語尾がぶつ切りのセリフと合間って、アスナとは似ても似つかぬ人物であることを感じさせた。

 シュウの問いかけを聞いたキリトは、うん? と首をかしげつつ答える。

「SAO時代の俺を知ってるならあんたも知ってるだろ? ミヤビ……俺の恋人だよ」
「和人……その紹介の仕方(止めて)。恥ずかしいよ……」
「良いじゃん。事実なんだし」

 ――――アスナ以外の人間とキリトがくっついてる!?

 ――――しかもSっ気増しだと……!?

 内心で叫ぶ清文。

 ――――誰だコイツは。俺の知ってるキリトじゃない!

 そしてキリトの言葉にもっとも強く反応したのは、他ならぬシュウだった。

 口から謎の煙を吐き出し、絶叫する。

「恋人だぁ……? テメエ……ウチの妹(アスナ)と二股かけてやがるってのか!
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ