最終回:戦いは終わらない
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
を着ていた。
夫を救った恩人であり、初恋の女性。
彼女は、一度墓に行ってみようと思っていたからだ。
「助けられてばかりいるのは、あたしたちの方よ?」
エルはそう微笑みながら告げた。
フォードの胸ポケットにいたヒオも賛同するかのように告げた。
「アンタが怪獣を倒して、あたしたちがそのサポートをする。彼女はアンタのサポートをしたんだって。」
エルはヒオに微笑みを向けると、フォードに近寄ってほほをやさしくふれた。
まるで、ジョアンナが別れ際にしたことと同じように。
「それに、あなたが任務ばかりしか優先しない冷酷なマシーンだったらあたしもその人もあなたのこと好きにならないと思うわ。」
エルは同じ男を愛した女としてジョアンナの気持ちがわかるような気がした。
詰めが甘く、どうしようもなく感情的で、しかし優しく強く何よりもハンサムな夫。
英雄ではなく、18歳から何も成長してない朴念仁。
そんなフォードを愛していた。
ジョアンナもそんなフォードに惚れていたんだろうと。
「きっと、あなたのことを誇りに思ってるわ。彼女。私みたいに。」
エルはフォードの肩に腕を絡ませると夫の唇に唇を重ね合わせた。
そして、熱い舌を絡ませあい互いの唾液と吐息を混ぜ合わせた。
フォードはしばらく、妻のさせるがままにしていたがしだいに彼女を抱き寄せた。
さらに認識した。
俺はこの女を愛している、この女を守りたいんだと。
「ありがとう。」
フォードは感謝の言葉をのべた。
そんな時だった。
フォードのケータイのアラームが鳴り響いた。
着信先はゴードンだった。
ゴードンからの着信が来るときは理由は一つ、Gフォースの出番ということだ。
「出番だな、ごめんエル。先に家に帰っていて!」
フォードは走りながらエルに手を振り別れを告げた。
エルはそんな愛する男を見送りながら、ふとジョアンナの墓を見た。
彼女の墓標には認識票が下がっていた。
そして、エルは同じ男を愛した女に黙とうをささげると去って行った。
日本、大阪。
東京がゴジラによって壊滅された後、この街が日本の首都となっていた。
そして、大阪の天王寺。
ここには日本最大級の建築物があった。
名前を阿部野ハルカス。
だが、そんな阿部野ハルカスは崩れ、足元にあった天王寺のブリッヂはその瓦礫に埋もれていた。
ギシャアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!!!!!
崩れたハルカスの中心地には巨大な機械でできた銀色のドリルの鼻を持ったロボット怪獣がいた。
ロボット怪獣は恐竜を思わせるからだと、モグラのような顔をしていた。
怪獣の名前はモゲラ。
身長1
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ