第02話 隻眼のハト
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隊に対するものでもあるがそれと同時に―――――――
「女の子に銃向けてんじゃねぇよッ!!!!」
初めて得た大切なものを傷つけようとする奴らへの怒りでもあった。
「ハトッ!向こうに隠れろッ!!」
彼女は急いで曲がり角の向こうに隠れた。
「全員、掃射ッ!!」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッッ!!
隊員は持っていたマシンガンをセキレイに向けて連射した。
ドシャッ!
セキレイは音を立てて床に倒れこんだ。
「セキレイお兄ちゃんッ!」
ハトは倒れたセキレイに向かって叫んだ。
「無駄だハト。彼はもう死んだんだからな」
隊長は黒人でサングラスでいかにも悪い印象を見せていた。
しかし、彼女は前からこの男と話したことがあるので
彼がどのような男か理解していた。それ故に彼女は信じられなかった。
「おじさんのバカ!お兄ちゃんを殺しちゃうなんてひどいッ!!」
彼女は曲がり角からわずかに顔を出して叫んだ。
「残念だがな、俺達はそういう仕事なんだよ。命令されたら従うっていうな」
「へぇ、じゃあ死ねって言われたら死ぬのか?」
「!!?」
隊員は目の前の光景に目を見開いた。
マシンガンを全弾もろに浴びたはずのセキレイが平然と立ち上がったからである。
「お前ら博士からおれの能力聞いてないのか?」
セキレイの全身は黒い金属体に変身していた。
「お前らも所詮あのクソ博士の使い捨ての駒なんだよ」
それを聞いた隊員たちは激怒した。
「貴様!!戦国博士が俺達を使い捨てにするはずが――――――」
「お前らはおれ達とは違うってのか?」
「‥‥‥‥‥‥‥‥ッッ」
途端に隊員たちは一言も発せなかった。
「分かったみたいだな。あの博士にとって自分以外はただの使い捨ての道具なのさ。
それ以外の何でもない。いらなければ捨てる。それだけさ」
隊長もそれに関してはわかっていたらしく目を閉じてうなずいていた。
「それでも俺はミッションを遂行する‥‥‥‥‥そういう仕事だからな」
しかし、それでも彼は信念を曲げることはなかった。
「おれもやらなきゃいけねぇんだ」
セキレイは少し腰を落として構えた。
「″自由″の為にな」
二人はお互いの信念を貫いていた。
「だが、あんたはここで死ぬ男じゃねぇッ!!」
フワッ!
「隊長ッ!急に体が軽くなっています!」
「ど、どういうことだこれは!?」
突然、全員の身体が宙にフワフワと浮き始めた。
隊員たちは予想外の出来事に慌てふためいていた。
「うわぁ〜っ、これがお兄ちゃんの能力なの?」
ハトの大きな身体もフワフワと宙に
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