第一章 桜の秘密
プロローグ 始まりは記憶の中にて
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「もうっ、ちゃんと聞いてよね。昨日寝ないで考えてきたんだから」
こっちの謝罪に怒るというよりも拗ねたような口調で見ながら唇を尖らせる。
「まあまあ立夏、タカくんも悪気があった訳じゃないんだし。それに反省してるみたいだし、許してあげて、ねっ?」
「そうだよ立夏?高秀は昨日の仕事の手伝いで疲れてるんだから」
そんな立夏を諫めようとしてるのは清隆の従姉ででハーフの芳乃シャルルとジルだ。
シャルルもまた学校では人気を集める女子の一人だ。風紀委員長である江戸川四季の弟である江戸川耕助によると、
立夏はみんなの憧れ学園のアイドルで、奴ら一般生徒にしてみれば話すことさえ祝着至極らしい。
シャルルの方は妖精のような笑顔と余りにけしからん過ぎるナイスバディの持ち主だそうだ。
ジルの評価は誰とでも優しくまるでナースのような笑顔の持ち主だそうだ。
その評価は分からなくはないが、大々的に宣言するものでもないと思う。
「そういうシャルルもこっくり、こっくりしてたよね。ジルに至っては姫乃に惚気てたでしょーが」
2人の発言に立夏が呆れた様に言い返す。
「「あははは、バレてた?」」
2人が苦笑いを浮かべながら目をそらす。
「高秀さんは仕方ないとして、2人して夜中の遅くまでゲームなんてやっているからですよ」
そんな清隆にものをいうのは俺の後輩で清隆の幼馴染の葛木姫乃。家はなんとお隣さんで、よく家族ぐるみで旅行なんかに行ったので兄弟みたいなものらしく、それが姫乃の清隆への兄さんと呼ぶ所以だそうだ。
「しかたないだろ、なかなか桜水流の逆鱗が出なくてーって何で知ってるんだよ?」
姫乃の非難の言葉に清隆が言い訳しようとするが待ったをかけて知っている理由を尋ねた。
「団地の壁が薄いの兄さんだって知ってるでしょ?シャルルさんと夜中まで燥ぎ過ぎ」
そういや、あそこの団地結構壁が薄くて騒いだらご近所に迷惑掛かりやすかったけ。
「でもこっちには姫乃の声なんて聞こえてこないぞ?」
清隆が顎に手を当てて考え込むように言う。
「当たり前ですっ!私は兄さん達と違って大きな声とか出さないし」
清隆の言葉に姫乃が声を強めていう。
「あっでも、偶に妙に色っぽい声が聞こえてくるような。暑ぽくってくぐもった声でー」
清隆の言葉に姫乃の頬が赤くなる。
「し、してないですっ!そんなことしてないですっ!セクハラですっ!」
姫乃が拳を振り上げる。
まあ、どうせ寝言で清隆のことでも呟いてるのが漏れ聞こえただけだろ・・・・
「してないって何を?セクハラって何が?」
「あっ??」
清隆の言葉に姫乃はしまったとでも言いたげな表情をした後、椅子に座り直し咳払いを一つした。
「と、とにかくっ!夜中は静かにすること!。後、聴き耳立てるの禁止!」
子
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