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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
空白期 第21話 「ユーリとお出かけ その3」
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「……バニングス、いつもみたいに怒鳴ってみてくれないか?」
「は? あ、あんたの中でのあたしはどうなってんのよ!」
「小声で怒鳴るなんて器用なことできるんだな。でも今はきちんと怒鳴ってくれ」
「嫌よ。効果がありそうってのは分かるけど、会ったばかりのあたしじゃ今後を大きく左右する亀裂が入りかねないじゃない。あんたがやりなさいよ、そのほうがあの子も聞くはずでしょ?」

 確かにバニングスの言うとおりだろうが、俺が本気で言うと泣かれそうだから怖い。だが一応今はユーリの保護者みたいな立場に居るわけだから、俺がどうにかするしかないんだよな。
 どうする俺?
 はやてやシュテル、レヴィ相手ならどうにかできると思うが、ユーリとタイプが違いすぎるからこの3人の対処法なんてユーリには使えない。くそ、シュテル達にこういうときのユーリの対処法を聞いておくべきだった。

「何だか賑やかだね。どうかしたの?」
「どうかしたって、あんたもここに居たでしょ」
「この場に来たのは今だよ?」
「何言ってんのよ。さっきからユーリって子が……ッ!?」

 バニングスが途中で言葉を詰めたのは当然だと言える。彼女は話しかけてきた人物を聞こえてきた声からフェイトだと思っていたのだろう。しかし、実際に居たのは幸せそうに顔を緩ませているフェイト――ではなくレヴィだったのだから。

「レ、レヴィ!?」
「うん、ボクだよ。アリりん、おっひさ〜」
「誰がアリりんよ! そのあだ名で呼ぶのを許可した覚えはないわ!」

 面倒な状況に面倒な人物の登場にバニングスの感情は噴火してしまったらしい。このままレヴィの相手を任せてしまおうという思いもあるが、今のユーリをひとりでどうにかできる自信はない。まずはレヴィをどうにかしよう。

「バニングス落ち着け、レヴィの言動を気にしてたら身が持たない」
「他人事だと思って言ってくれるわね……まあ確かに今はこの子よりもあっちよね」
「いや、レヴィを優先してみよう」
「何でよ?」
「レヴィはユーリと昔から知り合いだ。可能性は低いけど、あのユーリをどうにかできる方法を知っているかもしれない」

 俺の言葉に納得がいったのか、バニングスはやってみろという意思が感じ取れる視線を返してきた。俺は意識をほっぺが落ちているレヴィへと向け直し話しかける。

「なあレヴィ」
「なに?」
「何でここにいるんだ?」
「んーとね、前に連れてきてもらってからたまにここには来てたんだ」
「あぁ……ここのお菓子美味しいもんな」
「うん。あっでも、ショウのお菓子も美味しいよ。ここのには少し劣ってる気がするけど……」

 大食いのくせに良い味覚を持ってるな。質より量かと思っていたが、できれば両方取るタイプか。ディアーチェあたりはレヴィに食事を作
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