空白期 第21話 「ユーリとお出かけ その3」
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させているはやてを見ていると、こちらまで恥ずかしくなってきてしまった。彼女の気持ちは分かるが、普段かふざけているときのような感じで話してほしい。今の状態では誤解されてもおかしくない。
「やっぱ勘弁して! 恥ずかしくて死んでまう!」
「えぇ、聞きたいです!」
「いやいやいや、恋の話とか読んだり聞く分には楽しいけど自分のは無理。そもそも、わたしがショウくんに抱いてる好きは友達とか家族に抱くようなもんや!」
「だとしても、ハヤテさんも女の子なんですから色々と考えたりしますよね! どこかに遊びに行きたいとか……お、お嫁さんになりたいとか!」
「え、お嫁さん!? ちょっ、急に跳ね上がりすぎやろ!?」
頬を赤らめながらも質問を続けるユーリに、質問される度にどんどん赤面していくはやて。あのはやてがこのような状態になったのは初めてであるため、ある意味貴重だと言えるがカオス過ぎる。止めに入りたいところではあるが、割って入るタイミングが見当たらない。
「そんなことありません。フェイトさんだって考えますよね?」
「え……えっと、その」
「あっ、そういえばショウさんってハヤテさん以外だとフェイトさんのことは名前で呼んでますよね。つまり、フェイトさんもハヤテさんのようにショウさんと仲が良いんじゃありませんか?」
「い、いや……は、はやてほどは……」
フェイトもはやて同様に赤面し、こちらにチラチラと助けを求めてくる。その行動がかえってユーリのハートの火を点けてしまい、さらなる追求が始まった。はやてよりもこの手の話題に弱いフェイトは混乱してしまったようで、上手く言葉を口にできなくなってしまった。
「ユーリちゃん、いったん落ち着こう。ね?」
「大丈夫です、わたしは落ち着いてますよ。そういえばスズカさん、さっきショウさんに会ったとき微笑みかけてましたよね?」
「え? そうだったかな?」
「そうでしたよ。無意識ということは……もしやスズカさん、ショウさんに思うところがあるんじゃないですか?」
「え、いや、その……」
月村までもがユーリに撃沈してしまった。残っているのは俺にバニングス、高町だが……高町は黙っていろと言われたことに加え、状況に困惑してしまっているようで頼りになりそうにない。つまり俺とバニングスでどうにかするしかないわけだ。
「ちょっと夜月、あんたどうにかしなさいよ」
「ど、どうにかって……どうやって会話に入れと? というか、俺が入ったら余計にややこしくならないか?」
「だからといってこのままにするわけにもいかないでしょ」
それはそうだが……強引になるがユーリの口を塞いでみるか。……いや、ダメだな。このやり方は好ましくない。言葉でどうにかするのがベストだ。しかし、言葉でどうにかできる状況では……
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