少年と闇の少女
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風が心地よい、爽やかな朝だ…鳥のさえずりも聞こえる
俺、萃美 潤 は爽やかな朝の風を体全部で受け止めていた、
もう朝だけど、もう少しこの心地よい感覚をベッドの中で感じていてもバチは当たらないだろうし神様も許してくれるだろう
俺は勝手に決め込みもう一度、睡魔に白旗を振る事にした
…やけに風がダイレクトに当たるな、室内のはずなのに
そっと目を開けるとそこには見事な森林が広がっていた
まるでマンガの世界みたいに俺は知らない場所で寝ていた、しかもご丁寧な事に、俺が寝ていたベッドごとゴッソリ森の中にいた
誰だか知らんが超迷惑な事をしてくれる奴がいたもんだ
「さて、どうしたものか…」
とりあえず現時点で俺の状況は最悪と言った所かな?
俺のベッドの上には携帯と、昨晩食い散らかしたポテチの残骸、後は靴か…
幸いな事に、いや、幸いかは怪しいが昨日夜遊びをして家に帰ったら玄関の鍵が閉まっていて、二階の窓から自室に進入したから靴はあるわけだ
おかげで森の中を靴下だけで歩く羽目にはあわなそうだ
「って、勝手に脳内で解説してる場合じゃねぇ、携帯は…」
俺は携帯のスリープモードを解除して画面を見る、そこには圏外と言う残酷極まりない二文字が並んでいた
と、言う事は外部に通信する手段は消えた訳だ、ついでにGPSとかも使えないから自分がどこにいるかも分からない状況だ
ほんと、どうしようね
「とりあえず、南に行くとしますか」
ここが日本なら東西に進むよりも南北に進めば海に出られるはずだ、と言う訳で、太陽の位置を確認してから南に向かって歩きだす
ーーー
ーー
ー
どれくらい進んだだろうか、太陽が真上に来るくらいになった頃、そいつは唐突に現れた
「わはー、あなたは食べれる人類なのかー?」
振り向くとそこには黒いワンピースと白いブラウスを着た金髪の女の子がいた
言っている事は物騒極まりないがパッと見は女の子である、ただ単に頭のイタイ娘なだけかも知れないしな
「いや、俺は食べれないよ、ってキミは誰だい?」
「私?私はルーミアなのだー、あなたは誰なのだー?」
「俺は萃美 潤だよ、見ての通り人間だけど、ルーミアは人間…じゃない、でいいのかな?」
俺がなぜこんな他人から白い目で見られるような質問をしたかと言うと、ルーミアには明らかに人とは違う部分があったからだ、それは
ルーミアが中に浮いていたからだ、まるで重力なんて無いかの様にふわふわと
「そーなのだー、私は妖怪なのだー」
「そっか、妖怪なんだ」
なるほど、だから浮いている訳だ、だからって訳でもないか
「それよりも、お腹がすいたのだー」
ルーミアがジタバタしている、妖怪って腹が減るとジタバタするのか?、まあ、
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