第17話
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そして、そのエネルギーを一気に解放した瞬間、空間湾曲が発生し、超絶した重力がその湾曲空間に発生し、ブラックホールを形成し、その超重力に吸い込まれる様に今まで直線に向かって行った弾道弾が軌道を強制的に変えられてブラックホールの中に消えていった。また、一部の弾道弾同士が重力波の影響で衝突し爆発したが、そのエネルギーは瞬く間にブラックホールに飲み込まれた。
その現象は、約1分半の現象だったが、現時点でもう2分以上その現象が続いており、『白鯨』艦内では、艦長が次の指示を出した。
「やはりこういう事態に成ってしまったか。仕方がない『プランθ(シータ)』に移行する。甲板VLS展開!弾種対空間用特殊弾頭用意!準備出来次第発射!」
「了解」
『プランθ』とは
『DH砲』後の空間影響が残った場合に備えたプランであり、緊急性の高い場合のみプランの開示が許可される。
そして、その特殊弾頭を取り付けたミサイルが4発同時に『白鯨』の上部甲板VLSから白煙を上げ飛翔した。そして其のまま『DH砲』の効果が残っているブラックホールの周囲に向かい、それぞれの方向に向かった弾頭がほぼ同時に信管を炸裂させ、その効果を最大限に現出させた。
その効果とは、現時点では、我々の科学力一つでは到底到達できず、『霧の艦隊』出現によって、その弾頭とそれに関連する『DH砲』が共同開発によりセットで完成したが、その代わりに莫大な開発費が必要の為限定生産かつ極秘裏に日本国が非常時且つ緊急時のみの使用に限り装備していった。
その名は、『特39式対空間弾 リージョン・リストリクター弾頭(通称『D・R弾』)』
「『D・R弾』効果確認。現在、急速強制空間安定中。修復完了まで残り30秒。現在まで空間の突発的異常は検知されていません」
「了解した。なお、空間修復後、急速潜行に移行し、対ソナー・レーダー妨害爆雷後部発射管から散布と同時にアクティブデコイも同時射出後、ステルス航行を以て、この海域から離脱する」
今迄の一連の光景を少し離れた海域で見ていた『霧の艦隊』の三艦(レパルス・ヴァンパイア・マヤ)の内の旗艦であるレパルスの艦橋内の大型モニターで見ていたマクレーンが口を開いた。
「恐ろしいな。流石に肝が冷えたぞ。まさかあれほどの高威力の戦略兵器を作り出すとわ。いやはやメイドインジャパン侮りがたし、か。土台技術が少しでもあればそれを発展拡大応用が出来る人材技術が日本は豊富だな。やはり先の大戦で活躍した事はあるな」
と呟いていると、隣にいたレパルスが、
「如何しますか?このまま追跡しますかご主人様」
と聞いてみると、マクレーンは、
「いやこの辺りで良しで良いだろう。余り追撃していると意外と強烈で痛いしっぺ返しが起きると思うし、それに多分
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