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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第455話】
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ら思い出したかのように模擬戦を始めようとする鈴音、双天牙月の刃が空を裂き、重厚な音を響かせてアリーナ地表へと突き刺した。

 その重さからか僅かに地面が揺れるのを感じ取る。


「ん、じゃあ始めるか」


 断る理由もない俺は、北落師門を呼び出す。

 黒い刃が夕陽を吸い込み、鈍く輝きを放っていた。


「あ、言い忘れてたけど。 負けたら何か一つ、言うこと聞きなさいよ」

「……は?」

「もちろん、アタシが負けたらあんたの言うこと何でも聞くわよ。 ……き、キスしたいなら、キスでもいいし――って、何言わせんのよッ!」


 勝手に喋ったの鈴音じゃん――そんな心のツッコミを他所に、鈴音は顔を真っ赤にさせて怒ったような表情を見せた。

 それと同時に試合開始のシグナル一つ目が点灯する。

 相変わらずこの独特の間というのに少し緊張する――何度も経験したのに、未だに緊張するのはやはり武器を使ってるからだろうか。

 そうこう考えている間に、試合開始のシグナル三つ目が点灯――それと同時に鈴音の機体、甲龍の衝撃砲が開き、不可視の弾丸が連射された。

 一瞬反応が遅れた俺、それを見越してか雅の方からサポートが働き、打鉄の大型シールドが機体前面へと展開、俺を覆い隠すと無数の不可視の弾丸を防ぐ。

 ――そこから鈴音は既に次の動きに移っていて、跳躍と同時に双天牙月を真っ直ぐ振り落とす――まともに当たればその重量と振り落とし斬りによって大きくシールドエネルギーを削られる。

 サイドステップでその一撃を避ける――ズゥゥゥン……、深々と双天牙月の刃が突き刺さった。


「そこだ……ッ」


 小さく声を上げ、サイドステップ先から横に振るう一閃――だが、そこは鈴音。


「甘いわよッ! そう簡単にはいかないんだからねッ!」


 ISの機能と自身の身体能力を駆使し、突き刺さった双天牙月を軸にしてまるでポールダンスを踊るような鮮やかな動きで一閃を避ける――と同時に、遠心力を利用した強烈な蹴りの一撃がモロに肩部装甲へと入った。

 衝撃の凄まじさに体勢を崩しかけるが、咄嗟に姿勢制御用補助スラスターを点火、身体を何とか持ちこたえさせる。


「まだまだぁッ!」

「……ッ!!」


 地表から引き抜いた双天牙月を二刀の青竜刀に分離させると、それを俺の両肩目掛けて振り抜いた。

 襲い掛かる青竜刀の刃、だがこれも雅がサポートして二刀による一撃を大型シールドで受けきった。

 鳴り響く金属音と撒き散らせる火花、普通のシールドなら今の一撃で使い物にならないのだが分子結合殻に覆われたシールドには傷一つ付かず――。


「くっ……何て硬い装甲なのよッ! 一夏の白式なら、今の一
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