第二十話 終わりと始まり
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……フェイトちゃん…」
フェイト「大輔が虚数空間に落ちて、いなくなった時に気づいたの…私は…大輔が好きだったんだって…」
なのは「……」
フェイト「馬鹿だよね。私……大輔がいなくなってから気づくなんて本当に馬鹿だよね…私…私…っ!!」
フェイトの目から大粒の涙がいくつも床に零れ落ちる。
なのはの目からも涙が零れ落ちた。
フェイト「大輔が傍にいてくれた時に…生きている時に気づきたかったよ…っ!!」
なのは「フェイトちゃん…っ!!」
なのはは少しでもフェイトの苦しみを和らげてあげようと強く抱き締めた。
亀裂の中に落ちた大輔とプレシアは、まるで玩具箱をひっくり返したような世界にいた。
ブイモン[ここは…?そうだ。大輔!大輔!!]
ブイモンは気絶している大輔の名前を呼びながら身体を揺さ振る。
大輔「うぅ…っ」
頭を押さえて起き上がる大輔。
ブイモンと大輔は辺りを見回す。
大輔「ここは…?」
プレシア「う…っ」
大輔「プレシア!!」
大輔はプレシアの元に急いで駆け寄る。
プレシア「大輔…?」
大輔「大丈夫か?」
プレシア「ええ…ここは?」
大輔「分からない。プレシアも知らないのか?」
プレシア「ええ、私もこのような世界は見たことがないわ」
?「ここは人の想いを具現化する世界じゃよ。デジタルワールドの根底も、ここにある」
大輔達の背後から聞こえて来た声に大輔達は反射的に背後を見遣る。
大輔「誰だ!!」
かつて、太一達の冒険を助けた老人がいた。
ゲンナイ「わしの名はゲンナイ。かつてお前さんの仲間である太一達を助けた者じゃ」
大輔「太一さん達を?」
記憶を取り戻してから、少しずつ彼らに対する感情が変わってきている大輔は微妙そうな顔をする。
大輔「まあいいや、ゲンナイさん。俺達は今すぐにでもあの世界に帰らなきゃいけないんだ。一体どうすれば帰れるんですか?」
ゲンナイ「それはじゃな…」
プレシア「う…っ…ゴホッ!…ゴホッ!!」
ゲンナイが言おうとした時、プレシアが咳込んだ。
大輔は急いで駆け寄り、プレシアの背を摩る。
大輔「ゲンナイさん、どうにかならないんですか!?」
大輔が縋るように叫んだ。
ゲンナイ「…ここは人の想いを具現化する世界じゃ。お主がその者を救いたいと願うならこの世界はきっと応えるじゃろう」
大輔「………」
大輔はゲンナイの言葉を信じ、プレシアの病が治したいと心から願った。
するとプレシアの身体が暖かい光に包まれた。
プレシア「これは…身体が軽い…それに身体の苦しさが消えた…!?」
大輔「やった…!!」
ゲンナイ「成功したようじゃのう。」
ゲンナイが優しく見
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