第3話 Pandora Mode 1
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餅をつく。
そして、先輩は、束縛の鎖によって、
「グハァ??」
その身を裂かれ、
「サテライザー先輩??」
鎖に繋がれ、吊るされる。
「おい、ガネッサ先輩!もう十分だろ!」
まだ続けようとするガネッサ先輩の前に立ち、その行く手を阻む。
「あんたの勝ちだ!これ以上やって何になる??」
いつの間にか、生徒が集まっており、俺のことを間抜けな奴とでも言うような目で見ている。
「あのねぇ。あんたが何処の誰なのかは知らないけど……」
ガネッサ先輩は拳を握りしめ、
「私の邪魔をしないで!」
それを俺に向けて放った。
ズガンッ!
派手な音がし、場に緊張が走る。
誰かが殴られた音だ。いつ聴いても、気持ちのいい音ではない。
殴られた衝撃で、よろける。
『ガネッサ先輩』が
俺の方が先輩の拳を避け、クロスカウンターを叩きこんだのだ。
「なっ??にをしたのよ、貴方!」
先輩がアンカーを俺に飛ばしてくる。
だが残念。そんな見え見えの攻撃じゃ当たらない。
襲いかかるアンカーを、右に左にと避ける。その切っ先は、掠りもしない。
「くっ、なんなのよ貴方は??」
休むことなくアンカーを操作する。
三本同時の攻撃がくる。
1本目。難なく避ける。
2本目。避けたはいいが、少し掠った。
3本目。これくらいなら……
がちん??
避けようとしたら、脚に何かが引っかかる感触があり、そこに眼をやる。
鎖だ。2本目の鎖が、右脚に引っかかり、その名の通り、俺の動きを束縛している。
「終わりよ!名前も知らない誰かさん??」
さらにアンカーを追加し、俺に止めを刺しにくる。
「……仕方ないか。」
ちっ、と舌打ちをし、右手をかざす。
さて、今さらながら、この世界においての気づいたことその3。
「ボルトウェポン、展開」
今まで何度も、作り出したことはあったが、これの総称は、さっき初めて聞いた。
右手に光が集まり、形を成す。
それを片手で構えて、横に薙ぐ??
ズパァン!
サテライザー先輩のような大ぶりではなく、長年仕込まれた、無駄を全て省いた、一閃。
俺に襲いかかってきた2本の鎖を、弾き飛ばした。
光が弾け、その中から、身の丈に近い程の長さを持った、太く分厚い片刃の長剣が現れる。
柄は白銀に輝き、紅い宝石が怪しく光っている。
その銀色の刃は、鋭い輝きを放ち、まるで、両断出来ないものなどないと言うかのようだ。
「あ…貴方…いったいなんなの??」
ガネッサ先輩が、怯えたように呟き、後ずさる。
さてさて、この世界について、わかったことその3だったか?
それは俺が……
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