第3話 Pandora Mode 1
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行かないでください。」
「いや、先に行ったというか、貴方が置き去りにしたというか……」
「それでは、学園の案内を続けましょうか〜」
自由だなー。
手当はどうした?
学園の案内とかしてた?
「すいません、アオイ君。会長はああいう性格なんです……」
「ええ……何と無くわかりました……」
そして、もう一つ。
ティシー先輩は苦労人だ。
1時間後
さて、学園の案内もひと段落したところで……
「そう言えば、さっき闘ってた人の名前ってなんて言うんですか?」
何気なく聞いてみた。
すると、先輩二人が、険しい顔をする。
「どうして、そんなこと聞くんですか?」
会長さんが同じような口調で。
しかし、それでいてどこか険しい声音で質問してくる。
「いや、ほら、さっきの、カーニバル?で、邪魔しちゃったので、謝罪に…「絶対にダメです!」……うぇ?」
言い終わる前に、会長さんが俺に掴みかかってきた。それも結構、真剣な顔で。
糸目は変わらないが………
「いいですか!彼女は二年生のサテライザー・エル・ブリジットといって、『接触禁止の女王』と呼ばれていて、二年生だけでなく、学園でも恐れられているんです!しかも、今はカーニバルに負けた上、顔まで傷つけられていて……」
会長の長い説明を受けていたその時だ。
背後に気配を感じた。
今朝と同じ、圧倒的な力の威圧感。
会長と先輩も、固まっている。
俺は、四部の恐怖と六部の好奇心で、ゆっくりと、振り向く。
「あ……」
そこには、彼女がいた。
夕焼けに反射して輝くブロンドの髪は、神々しくも美しい。
右目がガーゼで覆われ、蒼い綺麗な光は失われているが、もう一方の目は、鋭くこちらを見据えている。
杖をついてはいるが、貧弱さは感じられず、負けたにもかかわらず、勝者のように堂々としている。
「サテライザー・エル・ブリジット……先輩…………」
名前を呼ぶと、ギロリと睨みつけられ、少したじろぐ。
だが、そんなもので諦める俺ではない。
「あ、あの、サテライザー先輩!」
声をかけるが、無視される。
おっとっとっと。待て待て。まだ切れるところではないだろ。
「待ってください!」
今朝と同じように、彼女の手を掴み、こちらを向かせる。
「っ!」
「俺は、ただ貴方に謝りたいだけで…って、うわっ!」
「あっ!」
サテライザー先輩が腕を強く振り解き、俺と距離を取ろうとするが、お気づきだろうか?彼女は、今、杖をついて立っている。
だから、そんな乱暴に振り払うと……
「きゃっ!」
必然的に倒れてしまう。
思いの外、可愛らしい悲鳴を短くあげ、その場に尻餅をついてしまう。
「め、メガネ、メ
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