マブラヴ
0842話
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が必要。それを集めている時間はこっちには無いが、それをニヴルヘイムに満載にして転移してきて貰うのがベストか。
シロガネにそれらを積み込んでいてはアラビア半島が落ちてしまう可能性が高いし、何よりどれだけ積み込んでも全ての機体を積み込める訳じゃないしな。
頭の中で素早く考えを纏めると、未だに怒号と悲鳴飛び交う国連総会の会場の中、上空へと向かって再び炎の塊を作り上げる。
轟っ、という音と共に爆発したその白炎の炎は、熱さは30℃という超低温の炎と言っても過言では無かった。
『……』
だが、幾ら温度が低い炎で火傷の類も心配はいらないといっても、突然その炎を見た者が驚かない筈も無く、ましてやその炎の危険性が無いのを知っているのは俺だけだ。それ故に会場内は再び静まりかえる。
「さて、皆が落ち着いたところで話を続けさせて貰おうか」
「ふざけるな! 今はお前達の話を聞いているような時間など!」
そんな声が聞こえてくるが、それを無視して話を続ける。
「元々の予定では、俺の話が終わった後にシャドウミラーの戦力としてその旗艦と幹部の乗っている主要な機体を紹介する筈だった」
その言葉だけで鋭い者は俺が何を言い出すのかを理解したのだろう。話を聞いている者の2割程の人物がその目に希望の光を浮かべる。
この言葉だけで俺の言いたい事を察するのがこれ程の人数出るとはな。さすがに一国を代表している者達の集まりと言うべきか。
「どうやら既に俺の言いたい事を理解している者も多いようだな。……どうせ俺達の戦力をその目で確認するのなら、ただ映像でどのような機体を所持しているのかを眺めるだけではなく、実際にBETAとの戦闘シーンを見てみるのが最良だとは思わないか?」
「で、ですが! 確かに貴方達シャドウミラーの戦力であれば5個軍団規模のBETAに対抗出来るというのは分かります。しかし、そもそもここからアラビア半島までの距離を考えると、援軍として間に合うかどうかは別問題では……」
今まで俺の隣にいて話を聞いていたオーストラリアの代表が慌てたようにそう告げる。
俺達が最初に接触したオーストラリアの人員で、あの演習の映像やゲート周辺での出来事を知っているからこその言葉なのだろう。
それは間違ってはいない。……そう、間違ってはいないのだ。ただし、それが普通にシロガネで移動するという前提であれば、の話だが。
「忘れている訳ではないと思うが、俺達シャドウミラーは異世界へと転移してこのマブラヴ世界にやってきた。……その俺達が、何故同一世界間で転移出来ないと思う?」
その言葉を口にした瞬間、会議場の中はシン、とした静寂へと包まれる。
そして、そのまま数秒。やがて恐る恐るといった様子で俺の隣にいるオーストラリアの代表が口を
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