第六十六話「狂気を超えて」
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る。しかし、それは束の間だった。
歪んだ笑みは一瞬で消え、目の前の化け物を狩ろうとする一人の兵士の表情になる。
「……来い」
「……オ望ミ通リ…ブッ殺シテヤルゥゥゥアアァアァアァァァァァアァァァ!!!!!」
両社が同時に駈け出した。
レオは怒りに任せ、渾身の力でブランクに拳を放つ。
ブランクはその拳を紙一重に回避し……レオの懐に潜り込む。
ブランクが狙うのは、首。
怪物の首に左腕を強引にねじ込み、背骨を掴む。
「死ぬのはお前だ、怪物」
それが、レオの耳に届いた最期の言葉だった。
ブランクは残る右腕で硬化した首の皮膚を掴み、左腕を引っ張り出す。
怪物の首が、醜い音を立てて引き千切れ、胴体から離れた。
「グゲッ……オォォ…」
レオという一人の怪物の生涯は、あっけなくその幕を下ろした。
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