Interview7 「お母さん」
「母親を守ってやらなきゃ」
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音を立てて崩れ落ちた。
デスクチェアの金属部分は完全に錆びていて、ルドガーが軽く触っただけで崩れた。ルルが体躯に似合わぬ敏捷さで飛びのいた。
知っていたルドガーは平静でいられたが、初見のレイアとその友人たちは、恐れ慄いてイリスを凝視している。
「望むのなら、日月さえも蝕んでみせましょう」
指一本まで誇示するようにぴんと立て、嫣然と笑んだ。
粘着質な沈黙を破ったのは、研究室のドアがスライドする音と、慌ただしく駆け込んだ研究員だった。
「所長! あ、ジュード博士も! よかった、探してたんです」
「どうかしたんですか?」
「それが、ジュード先生の試作源霊匣がなくなっていて。マキが持ち出したみたいなんです。それと、前に例の商人が置いてった精霊の化石もなくて」
「! バランさんっ」
「君、マキちゃんが今どこにいるか知ってる?」
「総合研究棟の13階だったと……」
「ありがとうございます。――ごめん、ルドガー、イリス。話はまた後で!」
ジュードとバランは職員に付いて部屋を慌ただしく出て行った。
「待って、ジュード!」
レイアが、アルヴィンとエリーゼが、彼らを追って走り出した。
ルドガーはイリスと見交わした。イリスが肯いたので、ルドガーはエルの手を引いて研究室を出た。
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