Interview6 End meets Start U
「このひとにだけはきらわれたくない」
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「イリスっ」
今日のイリスは、黴だらけでボロボロの迷彩服を着ていた。もはや服が服として機能していない。女として大事なアソコやアソコが見えているのに、当のイリスは平然としている。
「ちょ、ルドガーとジュード、回れ右! そいでジュードは白衣貸して!」
レイアが物凄い剣幕で叫んだので、反射的に命令に従った。ジュードも横で、レイアに白衣を剥ぎ取られながらも、同じくしていた。
「貴女……列車でルドガーと一緒にいた子ね」
「レイアだよ。って、それどころじゃなくて、服! とにかくこれ羽織って」
「……クルスニクの子以外で普通に心配してくれたの、貴女が初めてだわ」
レイアが「もういいよ」と言ったので、ルドガーもジュードもふり返れた。
イリスはジュードの白衣をきっちり着ていた。ボタンを全て留めているので、露出面も問題なしである。
「ルドガー。彼女が『イリス』?」
「ああ。――イリスっ」
駆け寄ると、イリスは柔らかい笑みを浮かべて迎えてくれた。ルドガーも嬉しくなった。
「いつも俺の行く先々にいてくれるな」
「気持ち悪い?」
「ぜんっぜん。会えてよかった。話したかったから、色々」
「ありがとう。でも、話をするのは」
翠眼から温度が消えた。彼女の目線が流れたのは、背後で帯電した紫電色の球体。
「アレを片付けてからにしましょう」
「待って!」
制止の声を上げたのはジュードだった。
「せめて源霊匣ヴォルトで、基地の停電だけでも回復させないと。それまで待って」
「必要ないわ。ここは分史世界だから」
「分史……世界?」
「有体に言えば、正しい歴史から枝分かれした『IF』の世界。パラレルワールド。あの電球を殺せば、この世界は崩壊する。どれだけ人助けをしたって、結局は壊れてしまう世界よ。それに意味がある?」
それ以上の反駁をイリスは受け入れなかった。
紫の光の歯車がイリスを囲んで展開し、イリスの姿は紫紺のアーマードスーツを着たものに変わった。
アーマードスーツのあちこちからケーブルやコードが無尽に射出され、源霊匣ヴォルトをがんじがらめに捕えた。
『…ジジ…ガガ……ジャレイ…ジャレイ…コロス!』
「くあ!?」
イリスが片膝を突いた。ケーブルやコードの束を見やると、それらは帯電していた。源霊匣ヴォルトが、自身を捉えた触手に電流を流し、イリスを逆に攻撃したのだ。
『シネ! シネ!』
電流が触手を走り、イリスに電気ショックを与え続ける。
「イリス!」
「来ないで! 貴方まで感電する!」
来るな、と言われて反射的に足を止めてしまった。
「大丈夫よ。イリス、この程度で負けないから」
ふり返ったイリスは笑
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