暁 〜小説投稿サイト〜
戦国異伝
第百八十八話 宇喜多直家その十
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
に察していた。そのうえで険しい顔になってこう言うのだった。
「ここまでして兵糧攻めにするとは恐ろしき者よ」
「羽柴はそこまでしてですか」
「攻めるのですか」
「そしてそれが」
「織田家の者ですか」
「織田家は人が多い」
 このことは毛利家においてもよく知られている、それ故に今天下に覇を唱える家になっているということもだ。
「その中にはな」
「ああした者もいますか」
「羽柴の様な者も」
「恐ろしい家じゃ」
 こうまで言うのだった。
「まことにな」
「ですな、間違ってもうつけではありませぬな」
「手強い家です」
「このことを肌で感じておる」
 戦っているだけにだった。
 経家は囲まれた中で己の運命が終わろうとしていると思っていた、そしてその外ではだ。羽柴が次の手を打とうとしていた。


第百八十八話   完


                        2014・7・2
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ