箱庭へようこそ!
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ですが、ここに来た以上なんらかのギフトがあるとは思いますのですが…」
「まぁ心当たりがあるってのはあるが……」
はっきり言ってそこまでの確信があるわけではなかった。
考えられるのは剣術の力だけだが一緒にあったはずの剣自体が見当たらなかった。多分元の世界に置いて来たんだろうけど。
「まぁいい。その内わかるだろう。で、2つ目だが」
「俺たちを招待したのはなぜだ?それに俺らはこれからどうしたらいいんだ?」
「それはもちろん皆様方に面白おかしく楽しんでいただきたいと思いまして!ご招待させていただきました!それとこれからについてですが、あなたたちをこのまま野放しにしておくのも危険ですので、我々のコミュニティに属していただきます。コミュニティとはこの箱庭で生活する集団のこと。必ず何処かに属さないと生きていくこともできないとも言っても過言ではありません!」
「無理だと言ったら?」
「属していただきます!!」
「そんなに強く言わなくてもいいだろ」
俺はこの時少し違和感を感じた。でも、ここで聞くのはやめようと考えた。
「だいたいわかった。じゃあ後は十六夜だけだな」
「あぁ。じゃあ俺からの質問はただ1つだ」
「どんな質問ですか?ゲームですか?ルールですか?」
「そんなのはどうでもいいぜ黒うさぎ。いくらルールを聞いたところで何か変わるわけじゃねぇ〜からな。俺が聞きたいのはただ1つ」
4人は黙って十六夜を見ていた。十六夜は巨大な天幕によって覆われた都市を目を向け、こう言った。
「この世界は……面白いか?」
俺らも無言で答えを待った。確か手紙には『全てを捨てて箱庭に来たれ』と書いてあった。俺はそこまでして来たくはなかったが、面白いことが起こるのならそれでいいと思っていた。
そして、黒ウサギは少し間を開けて言った。
「YES!ギフトゲームは人を超えた者たちが参加できる神魔の遊戯、箱庭の世界は外界より格段に面白いと黒うさぎは保証いたします!♪」
こうして俺たちは黒ウサギのコミュニティに入り、この世界で生活していくことを決めた。
所変わって箱庭の外壁と内壁につながる階段のとこでジン・ラッセルという少年が黒うさぎたちの帰りを待っていた。新たな同志が仲間になってくれるか不安になってもいたが。その時、聞き覚えのある声がした。
「ジン坊ちゃ〜ん!新しい方たちを連れて来ましたよー!」
「おかえり黒うさぎ。そちらの3人様が?」
「YES!こちらの御3人様がって……あれ!?もう一人は?」
「十六夜君なら『ちょっと世界の果てまで見て来るぜ!』とか言ってかけ出して行ったわよ」
当然黒ウサギは怒って、
「なんで止めてくれなかったんですか!!」
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