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剣の世界で拳を振るう
第一層ボス攻略
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の人数が……ちゃう、今頃は二層やら三層まで突破できとったに違いないんや!」

一体何処にそんな根拠があるのか。
βテスターの殆どは原作でキリトの言ったように、新しいもの好きの左右の分からないような奴らばかりだったし。

「あんたはそう言うがキバオウさん。金やアイテムはともかく情報はあったと思うぞ」

 そう言ってエギルが取り出したのはもはやお馴染みアルゴのガイドブック。
これは他の町で無料配布されている一品だ。
ちなみに俺は買ってない。

「このガイドブック、アンタだって貰っただろう。
ホルンカやメダイの道具屋で無料配布していたものだ」

「貰たで、それが何や」

「このガイドは、俺が新しい村や町に着くと必ず置いてあった。
あんたもそうだったろ、情報が早すぎる、とは思わなかったか?」

「せやから、早かったから何やっちゅうんや!」

「こいつに載ってるクエストや、フィールド、モンスターのデータを情報屋に提供したのは元βテスターたちって事だ」

 その事実に辺りが大きくざわめき出す。そしてキバオウも何も言えず、歯を食い縛りながらエギルを睨み付ける事しか出来ない

「いいか、情報はあったんだ。
なのに沢山のプレイヤーが死んだ…その理由は彼らがMMOのベテランだったからと俺は考えている。
このSAOを他のタイトルの物差しで計り、退くべきポイントを見誤った。
だが今はその責任を追及している場合じゃないだろう。
俺達自身がそうなるかどうか、それがこの会議で左右されると俺はそう思っているんだがな」

「………へんっ!」

何も言えなくなったキバオウは、ズカズカと手前のイスに座り、腕組をして目を閉じた。

「みんな、それぞれに思うところはあるだろうけど、今だけはこの第一層を突破する為に力を合わせて欲しい。どうしても元テスターと一緒に戦えないって人は、残念だけど、抜けてくれても構わないよ。ボス戦ではチームワークが大事だからさ」

最後に改めてキバオウを真顔でじっと見つめた。
キバオウまたフンッと鼻を鳴らし目を逸らして言う。

「もうええわ。ここはあんさんに従うたる。
でもな、ボス戦終わったら、きっちり白黒つけさせてもらうでっ!!」

もう既についていると思うのは俺だけだろうか。

「よしっ、それじゃあ最後にここに居るメンバーで6人のパーティを作ってくれ!」

「おっとぉ……忘れてましたよこの場面……不味い。非常に不味い」

俺は急いで周囲の確認をする。
すると逆サイドの外れ辺りに、赤いフードのプレイヤーに話しかけるキリトを発見した。
俺はそちらへと歩みより、

「我輩も入れてもらって良いだろうか?」

「え?」

「ケン!?やっぱりケンだったのか!」

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