第12話:最後の戦い
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ワシントン上空にドローンが何千と集まり、Gフォースと戦う様子をTVはうつしていた。
どこかで活動しているマスコミの一部がその様子を中継していた。
アルゼンチンにあるペントハウスにいたマナは横の大きなデスクトップパソコンで座って何やら作業をしているフィルに伝えた。
「早いところ、なんとかできませんか?」
フィルは彼女のイラつきから発した小言を無視すると目の前の作業に集中した。
彼は今、パソコンを通じてシンクレア議員の私用コンピューターの内部情報をハッキングしていた。
シンクレアという男は用心深い男だった。
彼は決して、実際の仕事場である国防総省のオフィスやモナーク社のパソコンには情報や記録を残していなかった。
フォードやサムが戦っている数時間の間に彼はめぼしいところにハッキングした。
だが、情報はわからなかった。
しかし、一つだけわかった。
シンクレアのパソコンを通じて、彼のパソコンの中に残されてる情報の履歴をたどればガイガンが操っているドローンたちのプログラムも書き換えることができる。
もしも、運が良ければガイガンの内部情報を書き換えて自滅させれるかもしれない。
「少々時間はかかるかもしれないが・・・奥の手がある。」
「そんなに時間はありません。」
「じゃあ、この方法しかないな。」
フィルはCIA時代に学んだ技術、そしてシンクレアの私用パソコンのリンクから判明した、探知用人工衛星の一つを乗っ取った。
そして、彼はその人工衛星を操ると、標的をあるものに絞った。
彼は微笑むと、近くにあったUSBメモリを差し込むとある物を流し込んだ。
「マナ、TVをみていろ。ガイガンめ、泡吹いて驚くぞ。」
一方、ワシントンでは赤い掌を近づけながら数百体のドローンがガイガンを中心に空中で待機していた。
メカゴジラに乗ったダニエルは覚悟を決めようとした。
勝てない。
メカゴジラのほうがドローンよりも性能は上だ。
だが、勝てない。
数が多すぎる。
一体のティラノサウルスでも、何百体とロバがいれば勝てないだろう。
たとえどんなに強い格闘家でも、何百体といる武器を持った暴徒の前では無意味。
それと同じだった。
ダニエルは確信した。
勝てない。
あきらめよう。
「いや、ダメだ!」
それはダメだ。
ダニエルは決意した。
どうせ死ぬんだったら何体か撃ち落とす。
彼はレバーを構えると、メカゴジラの口を開き白い光で包んだ。
「君は逃げろ、君が死ぬことはない。」
ダニエルはヒオに伝えた。
だが、肩に乗った彼女は首を横に振った。
ダニエルは彼女の意図を察すると、ハンドルを握って微笑んだ。
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