Interview3 鍵の少女、殻の悪女
「ぜひ我が社の護衛にも習わせたいものだ」
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いるかは知らないが、ルルが懐いた人間を放ってはおけない。
今は、生きるか死ぬかだ。戦場では迷うな、とユリウスにも教えられた。この子のためにも情けない姿は見せられない。
「フシャー!」
「! ルドガー、うしろ!」
ルドガーは目視もせずまったくの勘で剣を振り抜こうとした。
だが、その前に背後で人ひとりが倒れた重い音がした。
「――あれ? 何でルドガーがここにいるの?」
知った声に阿呆みたいに大口を開けた。
テロリストを成敗したのは、ペンではなく棍を両手に持ったレイア・ロランドだったのだから。
「そういうレイアこそ何で」
「わたしはアスコルドの式典の取材に行くはずだったんだけど。ルドガーは?」
「俺は…」
傍らのエルを見下ろす。ルドガーにとっては屈辱的な部分も話さねばならないので、正直に事情を告げたくない。時間をかけて距離を縮めた異性となれば特に。
悩んでいると、場違いに朗らかな拍手が響いた。
「これは驚いた。これがリーゼ・マクシアの武術か。ぜひ我が社の護衛にも習わせたいものだ」
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