Interview1 End meets Start T
「残念ながら時間切れだ」
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を被り直し、ルドガーの病室に戻った。
ドアを開くと、俯いていたルドガーはひどく驚いて顔を上げた。よほど思考に没頭していたのだろう。
「あ、ユリウス…何だったんだ?」
「会社から呼び出し。例の地震であちこちの部署が混乱しててな。せっかく一仕事終えたのにまた仕事だ」
「地震……ああ、そうか。ん、了解。行ってらっしゃい」
「すまん。清算はすませといたから。後は一人で平気か?」
「コドモじゃないんだから、そのくらい平気だって。そろそろブラコンやめないと、嫁さん貰えなくなるぞ」
「生意気」
ユリウスはルドガーの頭を小突く真似をした。ルドガーは明るい笑い声を上げた。
(大丈夫。お前さえいるなら、俺はいくらでも汚くなれる)
その決意は、今からクランスピア社で並み居る曲者と相対しても揺るぎはしないだろう。
数分前までささくれていたユリウスの心は、すっかり治っていた。
世界を隔てる殻が割れてから、ほんの少ししか経っていない頃のお話。
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