6部分:第六章
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初
味しかったよ」
「美味しかったの」
「塩とか入っていたらって思うと。それがなくて」
「美味しさも普通のにはしないわよ」
それについても決して普通を目指しはしない麻紀子であった。
「私はね」
「それはいいかな」
「いいでしょ。じゃあホワイトデーにはね」
話が一ヶ月先のことにまでいっていた。
「また楽しみにしておいてね」
「ちょっと待って」
今の言葉にふと気付いた。それは。
「楽しみにって。ホワイトデーは」
「だから。今度はマシュマロよね」
「そうだけれど」
話が噛み合わないのを感じていた。それは何故かというのもわかっていた。
「ホワイトデーって普通男がお返しするものだけれど」
「だから。普通じゃないのよ」
ここでまた麻紀子は言うのだった。
「私が普通にするわけないじゃない。だから」
「またプレゼントしてくれるんだ、僕に」
「そういうことよ。それじゃあ」
話が動く。一ヶ月先に向かって。
「その時も。楽しみにしておいてね」
「わかったよ。まあ何が起こるかは」
「その時になってわかるわ」
とりあえず今はそのカラフルなチョコを楽しむだけであった。だが一ヶ月先に何が起こるかを考えると。どうにもこうにも不安になるがそれを何とか抑えてチョコレートを楽しむのであった。
バレンタインは一色じゃない 完
2008・1・10
[8]前話 [9]前 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ