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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
13話 修羅の矜持
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によって
濯
(
そそ
)
いだ斯衛衛士の戦いもまた無かった事にされることであった。
『隊長、艦隊は琵琶湖に集結し京都へ支援砲撃を行うため此処(香川県竜王山)には回らないとのことです!!!』
『各機、戦闘出力へ移行!――此処を貫かされれば如何に海を挟んでいるとはいえ京都は目前、我らの闘い、帝と衆人の胸裏に決して消えぬ閃光として焼き付けるぞッ!!!』
そして、斯衛に所属する衛士たちの戦いは戦場が日本本土に移ってからは意図的に『報道しない自由』の元、黙殺され続けた。
何人の者が家族の死に涙しただろう、幾人の衛士が
戦友
(
とも
)
の死を背負い今血を流しているのだろうか―――きっとそれだけ、其れだけは帝国軍も国連軍も米軍も同じ筈だ。
だけども、ただ一点の違い。如何な魂胆かは知らないが、俺たちの戦いは黙殺され続けている―――そう、戦いで死に、その事すら殺され続けているのだ。
それは、死者に鞭打つが如き蛮行。人の道はずれし外道の所業。だが、安全な区域内を悠々と謳歌する連中はそれを嬉々として行うのだ、同じ日本人だというのに。
…………良いだろう、俺たちの流血と屍に胡坐を掻く外道共が彼らの闘いを無かった物として扱おう物なら、消せないほどに熾烈で鮮烈で激烈な死闘を刻み付けてやろう。
そして、人々の記憶に残らずとも戦い続けよう。何時の日か、積み重ねた死に意義を持たせるために――それが彼らにできる独りよがりの手向けだ。
今しばらく、闘争と死を糧に闘い続けよう――それは恐らく、鉄風雷火の路。修羅の路だ。
凡そ真っ当な人の歩む道とは成らないだろう。それでもこの歩みは止めない、止められる訳がない。
俺の心が止まることを許せないのだ。犠牲は既に払われたのだ、なら止まれるわけが無いのだ。
ならば――――せめて、
『全機、己が血路を拓く!!―――続けぇいッ!!!!』
この修羅道の先に武士道があることを信じ、突き進むのみ。
その為になら俺は――――
己
(
おれ
)
は修羅の矜持にて武を饕餮どもを引き裂く爪牙とし、一匹の獣となりてこの修羅の世を戦い抜こう。
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