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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
13話 修羅の矜持
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っていい、摂家の連中はそう思ってるという事ですかっ!!」
「落ち着け柾、之は高度に政治的な問題だ。―――此処で国連軍のいう事を聞けば軍部の反発は必至、それに斯衛が同調したとなれば如何な反応が起きるか皆目見当がつかない。
 BETAの日本上陸が目前に迫った今、国内情勢に無用の混乱を招くべきではない。」

「其れは只の事なかれ主義でしょうがッ!!子供が夏休みの宿題を全くやらず、最終日に慌ててやるのと変わらない痴愚に他ならないッ!!」
「言葉を慎め柾中尉、お前も斯衛に志願した身。それ以上の暴言は看過出来んぞ。」

 上官の言葉に歯噛みする。これ以上は反逆と取られかねないと釘を刺されたのだ。


「……日本は一体いつまで続ける心算なんでしょうね。他国の顔色を伺い、その心象に引きずられ早100年余り。
 他国から認められる?他人の顔を窺うだけの卑屈な国になって、世界への奉仕なんて耳触りの良い文句に傾倒し、己を売り渡す愚かさ。それは奴隷の生き方だ、人間の生き方じゃあない。
 ああ、全く吐き気がする!俺が斯衛に入ったのは日本人らしさと武の頂を目指したからだ、それが『人間』の生き方だからと信じたからだ。」

 山吹の上官もまた、渋い表情のまま黙って聞いていた。
 何かしら思うところは矢張りあったからだろうか、それとも単なる己のガス抜きに過ぎないからか。

 その疑問に答えは無い、意味もない。

「―――時代錯誤、唯我独尊、上等。他人に頭下げて回るだけが能のテメェの身もテメェで守れない、他人の賞賛だけが目当てのような見下げ果てた屑に成り下がって堪るかよ。
 肝心なのは、他人がどうじゃない。自分が如何で、何を為すかに他ならないッ!!!他人の目を気にしている時点でど三流だ……それは国で在ろうと、人であろうと何ら変わるものではない。」


 自分の叫びにも似た訴えを痛ましい物を見るかのように彼は告げた。

「お前の言いたい事もわかる―――だが、闇雲に戦い続けてどうなる。それでは真に守るべき物は守れんぞ。
 そしてお前のその信念で守れるのはお前だけだ―――極論を言えば、お前のそれはお前が負けていいと一分でも思えば簡単に折れてしまうモノであり、捨身の強さだ。
 その強さは武士の物ではない、戦いの鬼……修羅の物だぞ。」








 結局、綾峰中将は国内法にて敵前逃亡の罪で銃殺刑となった。
 それは、国連と帝国軍の間での妥協策であると同時に、斯衛と帝国軍の間においても妥協という両者の折り合いを取る策であった。

 そして、その裏で智将と名高い綾峰中将の行動の真意を知るもの、彼に救われたと証言する者たちも居たが、それは何時しか歴史の闇へと葬りさられることとなった。
 それは同時に、彼の行動の結果を自らの流血
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