暁 〜小説投稿サイト〜
ウルキオラの転生物語 inゼロの使い魔
第3部 始祖の祈祷書
第2章 ルイズの恋煩い
[7/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


窓から差し込む月明かりだけが部屋を照らすと、途端に幻想的な雰囲気になった。

ウルキオラは本を読み続けている。

すると、もぞもぞとルイズがベッドの上から身を起こし、ウルキオラに声をかけた。

「ねえ、ウルキオラ」

「なんだ?」

返事をすると、しばしの間があった。

それから、言いにくそうにルイズが言った。

「その…ベッドで寝てもいいわよ」

ウルキオラは本から視線を外し、ルイズに言った。

「俺に睡眠は必要ないといったはずだが…」

「いいから、ほら!」

ウルキオラは本日二回目のルイズの言葉に、本日二度目の溜息をつき、ベッドの端の方で横になってねそっべた。

もちろん、本を持っている。

どういう心境の変化かわからなったウルキオラだが、再び本を読み始めた。

ルイズは、もぞもぞと動きながら、ウルキオラに尋ねた。

「あんたの世界の人間は、魔法使いはいるの?」

「いない。その代わりに科学が発達している」

「コルベール先生の…え〜と…エンジン?だっけ?あんなの?」

「ああ」

「月は一つしかないのよね?」

「ああ」

「へんなの」

ルイズが言った。

「俺から見たらこの世界の方がへんだ」

「そうよね…」

ルイズは落ち込んだように言った。

「あんた、伝説の使い魔なんでしょ?」

「そうらしいな」

ウルキオラは左手の甲を見て言った。

「それって、ほんとなのかしら」

「そうらしいな。記述通りの能力を手に入れている。武器を持てばそのあらゆる情報が頭に流れ込んでくる。破壊の剣…『斬月』というが、あれも使いこなせたしな」

ウルキオラはあることに気付いた。

黒崎一護がもっていたものとは、刃の黒と白が反転していたことに…。

そんなことを考えていると、ルイズが口を開いた。

「だったら、どうして私は魔法ができないの?あんたが伝説の使い魔なのに、どうして私はゼロのルイズなの?」

ウルキオラは少し考えた後、言った。

「俺が司る死の形を覚えているか?」

「虚無…だったわね…」

ルイズはそういった後、少しだんまりしていたが、しばらくしてがばっと起き上がり、大声で言った。

「ま、まさか!」

ルイズはものすごい剣幕でウルキオラを見つめた。

ウルキオラは本を読んでいる。

「推測にすぎんがな」

「そ、そんなわけないじゃない!」

「あの爆発の破壊力を見る限りでは、可能性がないわけではない」

ルイズは馬鹿にしているのかと思い、反論しようとしたが、ミセス・シュヴルーズの授業後にウルキオラが言っていたことを思い出した。

「制御することができれば、武器にな
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ