第3部 始祖の祈祷書
第2章 ルイズの恋煩い
[6/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
イト達は目を見開いた。
「どうでもいいが、今は授業中だろう?」
ウルキオラの言葉にコルベールは「そうでした!」と言って、おほんと咳をし、教室を見渡した。
「さて!では皆さん!誰かこの装置を動かしてみないかね?」
最初は全く興味がなかった生徒達だったが、ウルキオラの発言で興味を持ち、全員が手を挙げた。
すると、コルベールは感激のあまり、涙ぐんだ。
しかし、ルイズがやったとき、またもや爆発しそうになり、ウルキオラがそれを窓の外に逃がしたのは言うまでもない。
教室の片付けが終わり、ウルキオラがコルベールから解放されたのは夜だった。
コルベールから、ウルキオラの世界の人間の世界について色々聞かれた。
普通なら、人間の質問になど全く反応しないウルキオラであったが、コルベールがただの人間ではないとわかったため、答えてやることにした。
しかし、やはり面倒になり、その場から立ち去ろうとしたが、あまりのコルベールの剣幕に、ウルキオラは仕方なく共界眼で自動車や戦艦の映像を流した。
さて、それでコルベールが引くわけもなく、あーだ、こーだと質問に答えていたら、夜になってしまったというしだいである。
ウルキオラはため息をついて部屋に戻った。
そして、ウルキオラは椅子に座り、本を開く。
ルイズはベッドの上に座り込んだ。
そろそろ寝る時間である。
いつもの癖で、ルイズの着替えを取ろうとクローゼットに向かったら、ルイズが立ち上がって何かをおっぱじめた。
「なにをしている?」
ウルキオラが尋ねても、ルイズは頬を染めたっきり答えない。
手にシーツを握っている。
それを、天井から吊り上げ始めた。
ルイズはシーツで作ったカーテンでベッドの上を遮ると、ベッドから下りてクローゼットに向かった。
ウルキオラは何をしているのか全く分からなかった。
そんなウルキオラを尻目に、着替えを取り出すと再びベッドの上に向かう。
シーツのカーテンの中に入り込む。
ごそごそとベッドの上から音がする。
ルイズは着替えているようだ。
ウルキオラは、手間が省けたと思いながら、椅子に座った。
しばらくするとカーテンが外された。
ネグリジェ姿のルイズが、月明かりに浮かんだ。
髪の毛をブラシですいている。
煌々と光る月明かりのなか、髪をすくルイズは神々しいほどに清楚で、美しく、可愛らしい。
髪をすくと、ルイズはベッドに横たわった。
机の上に置かれたランプの明かりを、杖を振って消した。
魔法のランプであった。
持ち主の消灯の合図に応じる魔法が付与されている。
なんてことのない魔法だが、これでも高価なものらしい。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ