第Σ章 地球編 ??《ジアンユ》
第01話 投獄のセキレイ
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ベルではなく、本当に巨大な女の子がいた。
「おわわわわわわッ!!」
ゴンッ!
「痛ってぇーーーッ!!」
995号が驚いてソファーごと倒れたのを見て女の子はくすくすと笑った。
「驚かせちゃった?ごめんね」
女の子はゆっくり立ち上がりながら言った。
995号はソファーから急いで立ち上がった。
この女の子は、目測4mはありそうだ。
無駄に全部のフロアの天井が高いのはこれが理由だったようだ。
「いや、急に目の前にいたからビビっただけで大丈夫だ。
それより、何でお前はそんなにデカいんだ?」
995号は身長が190cmの長身だが、彼は彼女を見上げて言った。
「博士がね‥‥‥‥‥実験のひけんしゃだって言ってたけど‥‥‥‥‥‥‥」
恥ずかしがり屋なのか、それとも大きいことが恥ずかしいのか
彼女は身体をもじもじさせながら言った。
「あのクソ博士‥‥‥‥‥こんな小っちゃい女の子にまで手ぇ出すとは」
995号は博士への悪口を吐き捨てた。
「私、お兄ちゃんより大きいけど?」
彼女は自分を指さして言った。
「ちげぇよ、これは年齢の話だ」
995号は軽くツッコんだ後に訊いた。
「何か少しでも覚えてないか?」
女の子は口元に指を当てて考え込んだ。そして、思い出したように言った。
「確か、″ぎがんってぃっく″って博士が言ってた気がする」
「″ギガンティック″?」
995号は首をかしげた。
「‥‥‥‥‥‥‥聞いたことねぇな。何だそりゃ?」
彼の問いに彼女は首を振った。、
「わかんない」
そう言って彼女は座り込んだ。そして、本を眺めながら言った。
「今から自由時間だから、図書室でお本でも読もうかなって思って
ここに来たの。お兄ちゃんはどうしてここに来たの?」
995号は再びソファーの上に寝転んだ。
「別に。何もすることがないからここで寝てんだよ」
彼女はそれを聞きながら、大きな指で本棚から一冊取り出した。
絵本を開いて彼女は995号に訊いた。
「そういえば、お兄ちゃんのお名前は何ていうの?」
セキレイは片手で顔を押さえてつぶやいた。
「‥‥‥‥‥‥ない。″995号″って記号があるだけだ」
「え、お名前ないの?私はあるよ」
ガバッ!
それを聞いて995号は勢いよく起き上って彼女の方を向いた。
彼女はそれを見て少し驚いていた。
「な、なんていうんだ!?」
995号は彼女に早く名前を言うように催促した。
「私は″ハト″。鳩っていうのはここの外にいる
鳥っていうお空を飛ぶ生き物の仲間だって」
995号は自分の知らない単語を聞いて、さらに彼女の近くに寄っ
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