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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
挿話 わたしの恋だから
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んだ。
 勢い余ってクレインさまを後ろのガラスまで下がらせちゃったのに、クレインさまは怒らない。

「……き」
「え?」
「すき、すき、すき…っ」
「フェ、フェイ? 何を」
「だいすき…! クレインさまのこと、すき、ずっと好きだった…!」
「……、本当、に?」

 何度も首を縦に振った。
 クレインさまは目を見開いてわたしを見てたけど、不意に、わたしをきつく抱き締めた。

「――二度と、もう二度と、この腕に抱ける日は来ないと、そう、思って、覚悟していたのに」

 ごめんなさい。クレインさまをそんなに悩ませてしまって。フェイのせいで。フェイなんかのために。

 パパがコワくて一度だってまっすぐあなたを見つめなかったズルイわたし。なのにこの人はわたしを責めない。ただただ包み込んで、許してくれる。
 まるで神様みたいな人。

 そんな人にフェイがあげられるモノなんてきっとないけれど。せめてずっと前にわたしから言った。幼くて罪作りだった、でも今は本心になった約束を。

「全部あげます。マナも命も、ココロもカラダも、フェイリオの全部、クレインさまのモノにしてください」



 大好きな人の腕に抱かれながら、空を見上げる。

 変なの。永遠に夜のイル・ファンの空に鳥なんて飛ぶわけないのに。
 でもね、真っ白でとても綺麗な鳥だったの。ねえ、あれって、何ていう鳥だったのかな――――
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