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我が剣は愛する者の為に
修行編 その二
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たら、どうすればいいんだよ!!
 俺はあのまま飢えで苦しんで、惨めに死ねばよかったのかよ!?」

「・・・・・・」

俺は何も答える事ができない。
それは俺も同じだ。
こうやって傭兵として雇われ、自分より下な賊を殺して生きていく。
弱肉強食。
これほどまでにこの世界にぴったりの言葉はないだろう。
これが今のこの世界の現状だ。
誰かが誰かを殺して奪っていくしか生きていけない。
しかし、それらの原因はこうならざるを得ない状況を作った人物が悪い。
この賊が住んでいる街の役人叱り、漢王朝叱りだ。
俺は彼方を強く握りしめ、賊に言う。

「逃げろ。」

「えっ?」

「今ならこの裏口から逃げれば生きて家族の所に帰れるかもしれない。
 そして、できる事ならこんな事はもうやめてくれ。
 あんたの家族のためにも。」

賊は何も答えない。
何も答えないまま、賊は裏口から逃げて行った。
俺の事を偽善と笑う人もいるだろう。
だから、これが最後(・・)だ。
俺は未だに討伐しきれていない賊達に向かって走り出す。
目の前で他の傭兵が賊に殺されそうになっているのを、俺は腕を斬り裂き心臓を貫く。

「あ・・・っが・・・」

その声を最後にその賊から力が無くなる。
刀を抜いて、初めて人を斬った感触を確かめる。
眼を閉じて、刀を強く握りしめる。
命を重さを確かめる。
そして、後ろから斬りかかってくる賊に対して、俺は一歩横に避けてその斬撃を避けてカウンターで首を刎ねる。
俺はただ無心に剣を振るった。




討伐はそれから数十分くらいして終わった。
夕暮れ時、俺は街の道端で小さく縮こまりながら近くの家の壁に背中を預けていた。
すると、足音が前から聞こえた。

「どうだ、初めて人を斬った感想は?」

師匠の声を聞いて、俺は顔を上げる。

「分かりません。
 人を斬った感触は確かにありました。
 けど、命とかそんな重みとか全然感じなかったんです。」

何度か目を瞑ってその重さが分かるかと思った。
でも、全然分からなかった。

「当たり前だ。」

と、師匠がそう言った。

「私だって今まで多くの人を斬ってきたがその命の重さを感じた事はない。
 私達は仏や神でもない人だ。
 ただの人が命なんて、眼に見えないものを感じる事はできない。」

師匠はしゃがみ込んで俺の眼を見て言う。

「人を殺す事に慣れてはいけない。
 命の重さを感じなくてもお前は間違いなく人を殺した。
 殺した人のその先の人生、その殺した人を待っている家族。
 お前はその全てを奪った。
 それを忘れてはいけない。
 目に見えなくても、感じなくても、お前はその人の命を背負っているんだ。
 だから、
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