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我が剣は愛する者の為に
修行編 その二
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る政治、その領土に住む民達が暮らしたいと思う国造り、その領土を守るための兵の確保。
 そして、何より必要なのが。」

言葉を区切り、師匠は俺の眼を見つめて言う。

「その者に死んでもついて行こうと思わせる人望と王としての資質、これが絶対的に必要になる。
 まぁ、そんな事は置いておいてだ。
 今はなりたいかなりたくないかを聞いている。」

う〜ん、と唸りながら少し考えて言う。

「正直興味はありませんね。
 何より、柄じゃありませんから。
 俺が王様って似合わないでしょ?」

「そうか?
 私は結構いけると思うのだが。」

「またまた、からかわないでください。」

俺はそう言って食事を再開する。
うん、おいしい。
この生活を始めてから食生活が非常に安定していると思う。
俺がご飯をバクバク食べているが、逆に師匠は手を止めて何かを考えている。

(私が思うに、縁よ。
 お前は王としての資質があると思うんのだがな。)

「師匠?
 早く食べないと全部食べますよ。」

「私の分はちゃんと残しておけよ。」

俺がそう言うと師匠も食事を再開する。
午後も同じようにひたすら打ち合いをした。
ほぼ毎日同じことをしているが、師匠はこれを変えるつもりはないらしい。
何でも基礎は大事だから今の内にしっかりとしておく必要があるとの事。
技術などは成長してからでも身につける事ができる。
しかし、基礎体力などは日々の積み重ねなので怠ればその分つらい修行をする必要がある。
俺は師匠の修行内容にケチをつけるつもりは一切なかった。
心の支えになっているのはただ一つ。
大切な人を守る為に力をつける。
これだけだ。
これが俺の心にある限り、どんな修行も耐えてみせる。
赤ん坊の時、目の前で親が死んでいき何もできなかったあの日。
もう一人の母さんには身体を張って守って貰って、自分は守られる側にいることを認識して悔しい思いをした。
だから、俺は強くなる。
全部を救えるなんて思っていない。
せめて、俺の大事に思う人だけでも守って見せる。
その夜。
星を見つめながら俺は昼間に師匠が言っていた事を思い出す。

(王に興味・・・ね。)

あの時は興味のない発言をしたがあれは嘘だ。
俺と師匠は長い間、様々な街や村を訪れながら旅をしている。
だが、土地を治める人が有能であればその街など近隣の村々は安定する。
しかし、腐った役人などが統治する街は民は苦しみ、飢えや貧困が原因となりやがて犯罪を犯す。
街を離れようにも賊がそこら辺をうろちょろしているこのご時世。
街から離れることは自殺行為に他ならない。
商人などは傭兵を雇う事はできるが農民などはそうはいかない。
離れれば賊に殺され、街にいれば飢えや貧
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