次なる案と危機たる報
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景へと移った。
明らかに全力で放たれるグラトニーの攻撃を受けて即死しない辺り、そこらのエレメリアンよりも抜きん出ている事が分かる。
その後、隙を作り出し放たれたグラトニーの一撃で、謎のエレメリアンは腕一本を残して消えさった。
《アルティメギルと名乗った組織に属するエレメリアンはこのような行動には未だ出ていなかった事と、グラトニー自身も変態性の無いエレメリアンであることから、アルティメギルとはまた違う第三の勢力ではないかと噂され、専門家は真相解明を急いでいます》
エレメリアンの専門家が一体何を研究しているのか気になるが、少なくともイレギュラーである事を見抜いていることから、一般人もまだまだ侮れない。
結局またテイルレッドのニュースへと戻ったが、ニュースが終わりに近付こうとも先の事件を蔑にする事は無かった。
当然だ……人の命にかかわる事なのだから。
ニュースが終わっても数分間話も無く沈黙が支配し、やっと最初に口を開いたのは総二だった。
「あいつ……あの腕のでかいエレメリアン、なんだったんだ?」
「知らないわよ」
「でも、イレギュラーなのは明確ね。普通、アルティメギルは一般人を気絶させる事はあっても怪我を負わせる事は無いもの」
「いやほんとお母様はよく見てらっしゃいますね!?」
一般人代表では無くなってきている未春へのツッコミを総二は忘れなかった。
だがそれは場の空気を軽くすることさえままならない。
トゥアールも普段の様なエセシリアス的な表情ではなかった。
「……グラトニーといい、右手に刃を湛えた青年エレメリアンといい、そして今回の両腕のエレメリアンといい……強過ぎる奴等がここんとこ出過ぎてるよな……」
「しかも詳細不明ですからね。グラトニーちゃんなら何か知っているでしょうけども」
「でもどうやって話聞くの? ちょっと前に交渉2回目をやって、失敗した事を踏まえるとアイツ交渉にはもう応じなさそうだし、グラトニーの拠点も分からないし」
対処すべき問題なのに、ここで話し合っても何も決まらない。そのもどかしさから、総二は苦しげな表情で頭をかいた。
自分達の知らない所で何かが進んでいて、それを詳細も敵か味方かも分からない人物が知っているかも知れず、しかしそれも希望的観測でそもそも居場所が分からない。
ただ二つ理解出来たことは……“奴等”は『どの個体でもそれなりに強く』、更にアルティメギル所属のエレメリアンとは違い、『殺す事もいとわず襲いかかってくる』という、極めて厄介な事実だけである。
「兎も角、今度グラトニーに出会ったら聞くしか無いでしょ。現状それしか取れる方法が無いんだし」
「
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