次なる案と危機たる報
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ら、もう見過ごせておけなくなったか、実はもう一人いた椅子に腰かける人物へ、うんざりした表情で口を開いた。
「母さん、毎回思うけど何で当たり前みたいに混ざってんだよ!」
「あら、別にいいじゃない」
「そうですよ総二様。それに闘う物だけでは視野が狭まりがち、日常側の人物にも意見を聞くのがよろしいのです」
「何処が日常だよめっちゃこっち側に傾いてんだろうが!! しかもその格好!!」
如何やら総二がうんざりした表情となっている原因は、ここに自分の母親が来ている事よりも、母親が着ている衣装に問題があるらしい。
だが、問題視するのも分かる……なぜなら彼の母親・未春は自作の悪の組織女幹部のコスプレをして座っているのだ。しかもかなりノリノリで。
他人にしてみれば年にしては若めに見える女性のコスプレなどに会う似合わないの言葉だけで済むが、息子本人としてはノリノリテンションでの三十代母親のコスプレをまざまざ見せつけられるなど、いっそ苦行にも近い光景だ。
コレでもし美人でなかったら……余計に寒気立ってくる。
必死に目を逸らそうとしている総二を放って、未春はトゥアールへ自分が思い付いた事も発言した。
「属性玉の件で私も思ったのだけれど、謎の青年エレメリアンに倒された、ドラグギルディの属性玉。アレは利用できる筈よね?」
「出来るでしょうね。アッサリやられ過ぎとはいえ、アレは単にドラグギルディと青年エレメリアンの実力に大き過ぎる開きがあったせいだと思います。現に属性玉の純度はかなりの物でしたから」
「なら、ソレを使ってパワーアップとかできないかしら?」
「それはちょっとやめておいた方がいいかもしれません。ツインテール属性は核にの使われている属性なのでパワーアップという効果で間違いないとは思いますが、核に使われている分も使用者の分も属性玉も何分強いので、暴走の危険があるんです。だから、今はセーフティロックを掛けて使えない様にしているんですよ」
「……色々やってくれているんだな」
「まだヤッて無い事もありますけどね?」
何やら怪しげな含みを持った言葉に総二は首を傾げた。そして不意にみ春の方へと視線が行き、胃の辺りに激痛が走ったか抑えて苦しそうにする。
そりゃ息子にとっては苦しくなる光景だ、仕方がない。
そんな、腹を痛めて生んだ息子が自分が原因で自らの腹を痛めて居るともつゆ知らず、未春は残念そうな顔をした。
「勿体ないわね、折角高純度の属性玉なんだもの、何かに使えれば良いと思うんだけれどねー。トドメは横から持って行かれたとはいえ、総ちゃんが闘って苦戦した紛れも無く最初の相手なんだもの。出来ればグランドブレイザーで逆転して欲しかったけど、謎の戦士登場
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