次なる案と危機たる報
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中で使える属性玉って案外少ないんだよな」
「グラトニーちゃんに食べられた分に使える玉が含まれていたかもしれないと思うと、ちょっと残念というか悔しい気持ちになりますね」
「アイツだって事情があるんだろうけど……いや、こっちも私情に近いか。幾らツインテールを守る為だとは言えさ」
そこは人々を守る為ではなかろうか? まあ、私情という点では近いどころか、私情そのものだと言う考えに変えてから大いに賛同したいところだが。
真面目に言うならば、戦力的にも確かに補助効果を付与する属性玉はあればある程戦闘を有利に運ぶ事が出来る。そこは何より大きな利点だ。
しかしながら、属性玉を主に使っているのは実は愛香の方であり、総二はツインテールに対する並みならぬこだわりがある為、剣一本で戦い続けたいと決めているのである。
精神力を力に変える異常、その気持ちも戦闘の役には経つが、使う方と比べると柔軟さに欠け危機を及ぼしやすくなる事も含まれている。
アルティメギルのノリに一々付き合ってしまう事もだが、これからの事も考えてこだわりの頂点も下げた方がいいのではないかとも思ってしまう。
「にしても……アルティメギルの奴等、新しい幹部を迎えたみたいだよな。主の為に巨乳を〜っっていってたし」
「タイガギルディとは明らかに違う属性ですから、その考えは正しいと思われます。恐らくはアルティメギルは多数の分隊を抱えていてそれぞれ別世界へ侵略、イレギュラーが起きた際には効率の悪い世界からきりあげ増援を向かわせる、そういった組織だと考えても問題は無いかと」
倒しても倒しても補充部隊はいくらでもやってくる、終わりの無い戦いだといっても過言ではない。しかも、向こうの戦力の全体は見えていない。
大樹の一葉に過ぎぬ舞台を撃退した所で、再び現れる者達に対処出来るのだろうか、そういった不安が総二の心の中に生まれる。
もっと言うならば、自分達の戦いに割り込んで掻っ攫って……もとい掻っ喰らって行くグラトニーに、ドラグギルディを倒した謎の青年エレメリアン。彼等の目的も依然不明なままだ。もしかするとグラトニーは兎も角、青年エレメリアンは何か企んでいるのかもしれない。
膨れ上がっていく総二の恐怖心にも近くなっていくソレを見抜いたか、トゥアールがにこやかに優しく声をかけてきた。
「大丈夫ですよ総二様! ツインテールは最強なんです! それにツインテールを愛する心に限界は無いんですから!!」
「そうか……そうだな」
下手に仰々しい言葉を掛けるよりも、総二にとっては自身の一番大事なものに当て嵌めて鼓舞される方が、大分士気を回復できる。
自分の事を分かってくれているトゥアールに礼を言ってか
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