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すいし、何よりミスなのか故意なのかは知らないが中身が完璧にかぶっている者さえあった。
そう言う資料を処分したり、内容ごとにファイリングしたり。基本的に一日中暇な二室は、それを今日の仕事として一日をつぶすことに決めていた。
「さて……どこから手を付けますかね……」
ソファーの上に山積みにされたプリントの枚数は、述べ2000を超える。大抵が『とある事象』に関するレポートや走り書きなどの写しであるが、参考にならないものや明らかに憶測であろうものまで含まれていて、うち1000枚ほどは無駄な資料であることが分かっている。
――――取りあえずは、要る資料と要らない資料に分けるか。
そう決めて、プリントの山に手を伸ばした、その時だった。
――――ピンポーン……
と、インターフォンが声を上げたのは。
実に珍しい事だった。二室が間借りしているぼろアパートには、住民がほとんどいない。大家も存在して存在していないようなものなので、訪ねてくるものとなるとさらに少ない。
そもそも二室自身の交友関係が恐ろしく狭い。知人、と呼べるような人間など、四、五人ほどしかいないだろう。
そんな中で、彼らが頻繁にこちらを尋ねてくるかといえばそうではない。大半は遠くに住んでいるし、唯一近隣に住んでいる人物の元にはこちらから赴くことが多かった。
それに全員、来るときには連絡をよこす。サプライズをしかけるような奴らではないと思うので、多分絶対に連絡が来る。
そして今日は、その連絡は来ていない。携帯端末の着信履歴やメールボックスを見るが、一件も反応がない所を見れば、間違いないだろう。
だとすれば……押し売りセールスマンか何かだろうか。宅配便だろうか。前者なら無視し、後者ならやっぱり無視して、後から店の方に取りに行く。
ならいい。無視しよう。
そう決め込んで、もう一度資料整理の作業に戻ったのだが。
――――ピンポーン……
再びベルが鳴る。
まだ帰っていなかったのか。しつこいセールスマンだな、と思いつつ、視線を資料の山に戻す。まずはこっちの山から崩すか……いやいや内容量から見ればこっち……などと悩んでいると。
――――ピンポンピンポンピピピピピピピピンポー……ン
「だぁぁぁぁッ!! うるさいぞ! 己は小学生か!!」
来客がインターフォンを連打するモノだから、もううるさくて敵わない。ドアを明け払って、その不躾者の顔を拝もうとして……
絶句する。
先ほどの自分の発言が、あながち間違いではなかったからだった。
ドアの前には、10歳前後の銀色の髪の美少女……というよりは美幼女が立っていたのだ。背丈は二室の二分の一程度しかないだろ
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