−Six Samurai vs Ninja−
[16/18]
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
』
このターンが最後のターンだ……と、ケンジは覚悟を決める。もはや彼の手札には防御札はなく、アクションカードを取りに行こうにも《大将軍 紫炎》の妨害で取りに行くことは出来ない。
ならば、最後に自分が得た新たな力を我が好敵手に。
「……来るが良い!」
「……さらに《機甲忍者エアー》を召喚」
そのケンジの最後の攻撃を受けきるとアイは覚悟し、観客たちも最後のターンがどのような結末を向かえるか、見逃すまいと静かに二人の動作を見守った。そして、まずケンジが行ったのは風遁の機甲忍者の召喚。
「……《機甲忍者エアー》は召喚時、忍者のレベルを1下げる。《機甲忍者アース》のレベルを4に」
「レベルを同じにしてどうする気……まさか!」
《機甲忍者エアー》の効果は、忍者と名の付くモンスターのレベルを1下げる効果であり、《機甲忍者エアー》と《機甲忍者アース》のレベルが同じく4となる。アイは一瞬だけその効果の意味を考えたが、すぐにその意味に思い至る。二体の同レベルモンスターを使い、強力なモンスターを呼ぶ新たな召喚方法の存在を。
「レベル4の《機甲忍者アース》と、《機甲忍者エアー》でオーバーレイ!」
《荒野の決闘タウン》に紫色の時空の穴が浮かび上がり、二体の機甲忍者がその穴に光の球になって吸い込まれていく。
この世界――いや、この次元においては新たな召喚方法。基本的にその技術はLDSが独占しているが、一部では他者から教えを請うことでその使い手となったり、自力でその境地にたどり着くデュエリストもいる。
――ケンジが忍者とともにたどり着いたのは、エクシーズ召喚の境地。
「霞の忍者よ。疾く現れ出でて敵を切り裂け! ランク4……《機甲忍者ブレード・ハート》!」
身体の一部を機械化した霞の剣を持ちし忍者。その名は、刃の下に心あり――『忍者』ということをこれ以上ないほどに証明していた。真の切り札を見せたケンジは、早くデュエルを終わらせるべく、最後の攻撃を敢行する。
「オーバーレイ・ユニットを1つ取り除き……バトル。《機甲忍者ブレード・ハート》で《大将軍 紫炎》に攻撃……電磁抜刀 カスミ斬り!」
エクシーズモンスターをサポートする役割を持つ、オーバーレイ・ユニットを1つ使用したにもかかわらず、ブレード・ハートには何の変化もない。そしてブレード・ハートの攻撃力は2200と、大将軍 紫炎よりも攻撃力が下の自爆特攻。この2つのことに、アイはどうするつもりだ――と思索を巡らせるが、彼にも出来ることはない。
「……墓地から罠カード《スキル・サクセサー》を発動……!」
『ぼぼぼ墓地からトラップ!?』
そしてケンジが打った最後の手は、忍者らしく墓地という闇からの奇襲。墓地からその罠
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ