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【短編】遊戯王ARC-V −舞網市、激闘につき−
−Six Samurai vs Ninja−
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 このターンが最後のターンだ……と、ケンジは覚悟を決める。もはや彼の手札には防御札はなく、アクションカードを取りに行こうにも《大将軍 紫炎》の妨害で取りに行くことは出来ない。

 ならば、最後に自分が得た新たな力を我が好敵手に。

「……来るが良い!」

「……さらに《機甲忍者エアー》を召喚」

 そのケンジの最後の攻撃を受けきるとアイは覚悟し、観客たちも最後のターンがどのような結末を向かえるか、見逃すまいと静かに二人の動作を見守った。そして、まずケンジが行ったのは風遁の機甲忍者の召喚。

「……《機甲忍者エアー》は召喚時、忍者のレベルを1下げる。《機甲忍者アース》のレベルを4に」

「レベルを同じにしてどうする気……まさか!」

 《機甲忍者エアー》の効果は、忍者と名の付くモンスターのレベルを1下げる効果であり、《機甲忍者エアー》と《機甲忍者アース》のレベルが同じく4となる。アイは一瞬だけその効果の意味を考えたが、すぐにその意味に思い至る。二体の同レベルモンスターを使い、強力なモンスターを呼ぶ新たな召喚方法の存在を。

「レベル4の《機甲忍者アース》と、《機甲忍者エアー》でオーバーレイ!」

 《荒野の決闘タウン》に紫色の時空の穴が浮かび上がり、二体の機甲忍者がその穴に光の球になって吸い込まれていく。

 この世界――いや、この次元においては新たな召喚方法。基本的にその技術はLDSが独占しているが、一部では他者から教えを請うことでその使い手となったり、自力でその境地にたどり着くデュエリストもいる。

 ――ケンジが忍者とともにたどり着いたのは、エクシーズ召喚の境地。

「霞の忍者よ。疾く現れ出でて敵を切り裂け! ランク4……《機甲忍者ブレード・ハート》!」

 身体の一部を機械化した霞の剣を持ちし忍者。その名は、刃の下に心あり――『忍者』ということをこれ以上ないほどに証明していた。真の切り札を見せたケンジは、早くデュエルを終わらせるべく、最後の攻撃を敢行する。

「オーバーレイ・ユニットを1つ取り除き……バトル。《機甲忍者ブレード・ハート》で《大将軍 紫炎》に攻撃……電磁抜刀 カスミ斬り!」

 エクシーズモンスターをサポートする役割を持つ、オーバーレイ・ユニットを1つ使用したにもかかわらず、ブレード・ハートには何の変化もない。そしてブレード・ハートの攻撃力は2200と、大将軍 紫炎よりも攻撃力が下の自爆特攻。この2つのことに、アイはどうするつもりだ――と思索を巡らせるが、彼にも出来ることはない。

「……墓地から罠カード《スキル・サクセサー》を発動……!」

『ぼぼぼ墓地からトラップ!?』

 そしてケンジが打った最後の手は、忍者らしく墓地という闇からの奇襲。墓地からその罠
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