8-2話
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余計に多めに回転をつけ旅客機の窓を狙いを付けて放つと、小型の砲弾となった石弾は多層構造の窓をぶち破った。
すると、中で蜂の巣を突付いたような騒ぎが起きた。
中で隠れる場所でも探してるのだろうか、混乱の大声を喚き散らしている。
これなら、あのCAも、すぐに乱暴される事―――特に胸とか―――はないだろう。
「さて、戻りましょうか」
――――――。
ブーニーズハットと草に紛れて戻ってきてみれば、あの子の姿はなかった。
「―――いない」
隠れていた場所に間違いないはずなのだが、どこにも赤神りおんの姿は見当たらない。
獣に襲われた? それとも別の人間が現れた? でも その場合は、小動物がその場で逃げて近くにいるはずだけどそれも見当たらない。
彼女がいたと思われる場所も、踏み躙られた草が元に戻っている…ついさっきではなく、別れた直後に移動した可能性が高い。
厄介な事になった。
仙石を探すために真理谷とCAを後回しにしてるというのに、りおんの失踪だ…。
こうなった以上要領悪く行動すれば、ヘタすると誰かが助からない事になる。
三者択一……確実を選ぶとするのなら、旅客機の中の二人だけど―――まだ、望みは残されている。
――――、―――、――。
CAの次に赤神りおんに渡った小動物。
アレが一緒にいるのならまだ…理想的な結末への道は残されている
旅客機を背にし、アタシが見上げた先には―――鬱蒼とした森の隙間から切り立った崖が見えていた。
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