8-2話
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を斬り殺す…頭の悪い選択肢だわ。
2.囲いの中へと潜り抜けて二人を抱えて離脱…流石に二人を抱えて離脱は厳しいし、拘束を解く間がない。
3.煙幕で混乱させてさっきの同じ流れ…でもいいけど、こんな開けた場所でやっても効果が薄いわね、保留…っと。
4.人質を取って同じように相手に要求…これはダメね、理性のタガが外れてる連中に良心なんて期待できないわ。
5.赤神を使って囮にする…保留ね…あまり使いたくない手段だし。
6.火事を起こして混乱を招く……うん、この手段はいいだろうけど、それはちょっと困るわね、旅客機の中にはアタシも用があるから。
他に7・8・9と似たり寄ったりの方法を色々考えるけど、全部省略する。
一応こうしてアタシの考えはいくつか出てきた。
「(しかし気がかりなのはやはり…あの子よね)」
仙石アキラ…生きているのか、それともくたばったのか…それで選択肢に迷う。
割り切って仙石は死んだものと思ってあの二人を助けるのは難しい事じゃないけど…生きているというのなら、何とかして助けてやりたいとは思う。
情報が欲しいわね…。
「…ん?」
何か動きがあった。
ブーニーズハットの下から覗きながら窺うと、ガリ勉君…真理谷という子が怒鳴るように何か喋っているようだ。
遠目だけど、その唇が忙しなく動いて周囲の暴徒達に怒鳴りつけてる様子がわかる。
アタシはその唇の動きを追った。
「―――ア、キラは……どこに、つれさったんだ―――か」
「えっ、アキラ君がどうしたんですか!?」
唇の動きをそのままアタシが声に出して代弁した言葉に、りおんは反射的に食いついてきた。
「読唇術よ。 この距離だと一人に集中してないとわからないけど、あそこにいるメガネ君はそう言っているみたいね」
唇の動きを見れば内容を読む事が出来る技能だ。
生き抜くための多芸だけど、こんな時にも役に立つ。
内容に関しては平行線になっているらしく、仙石アキラがどこにいるか、それを喚いて怒鳴り合うばかりで全く進展がないようだ。
ただ、かなり危険な雰囲気だ。 あの真理谷という子はまだわかってないのだろうか、あの暴徒達は獣と同じで、同じ人間でも殺しかねない事に。
言葉はあいつらを歪んだ心に火をつける事になる。
「ふむ………よし、ここは一旦おいといて、行方不明の方を優先しましょう」
「え、な…何で…むぐっ…!」
「大声出さない。 あの子らの仲間が行方不明…それもあいつらに捕まっているわけじゃなく、どこかに失踪みたいだけど…。 それって考えようによっては最悪な事になってるかも知れないわ」
口に出しては言わないけど、今頃は…殺されているかもしれ
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