暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜Hero of the sorrow〜
フェアリィ・ダンス編 哀しみを背負った男達
運命の剣
[2/3]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
く。
「最後の一人になるまで・・・か」
剣崎の言葉に、俺は頷いた。剣崎は一瞬だが憤怒の表情を見せ、モノリスを叩き壊した。そして言った。
「俺は・・・戦わない」
俺はその行動に驚くが、モノリスはその行動をあざ笑うように復活する。
そして、上空に去って行った。それを確認した俺は、剣崎に駆け寄ろうとした。
「来るな!!」
剣崎は大声でこちらに叫ぶ。俺は、走るのをやめた。
「剣崎・・・」
「俺とお前は・・・アンデッドだ。俺たちがどちらかを封印しない限り、バトルファイトは決着せず、滅びの日は来ない・・・。だから・・・俺たちは闘ってはいけない。近くにいては・・・」
剣崎がその言葉を言うのは、どれだけ辛く、哀しいものだったろうか。
「いけない・・・」
だが、俺はそれに反論した。
「いくら離れた所で、統制者は俺たちに戦いを求める。本能に従い、戦う・・・。それが・・・アンデッドの運命だ」
だが剣崎は口元の血をぬぐい、いつものように力強く言った。
「俺は運命と戦う。そして・・・勝ってみせる」
「それが・・・お前の答えか」
そして・・・剣崎は言った。
「お前は・・・人間達の中で生き続けろ」
剣崎は一歩下がった。
「・・・どこへ行く」
俺は、問うた。剣崎は一歩一歩下がりながら、言葉を紡ぐ。
「俺たちは二度と会うこともない。触れ合うこともない」
剣崎は再び笑みを作った。
「それでいいんだ」
剣崎は俺に背を向け、歩き出した。
「剣崎・・・!」
俺は追いかけた。走って。怪我のことも忘れて。森を抜けると、そこは崖だった。呆然とする俺の横に、橘が現れる。
「始!剣崎は・・・?」
俺は言葉がうまく紡げず、ただ首を振った。そこに、睦月が現れた。
「剣崎さんをどこにやったんだ・・・答えろ!!」
睦月が俺の胸ぐらをつかむが、橘がそれを止めた。俺は、海を見た。そこには、一匹のカモメが鳴きながら飛んでいた。
それは、どんどんと遠くなっていく。まるで剣崎が俺たちから離れていくように。
橘がそれを見て、叫んだ。
「剣崎・・・」
「剣崎―――――――――――――っ!!」
それから数か月がたった。平和な日常が戻った。橘達はそれぞれ自分の日常へ戻り、俺は平和な日常を取り戻した。
俺は今、生きている。幸せなこの日常を。友が守りきった、この世界を生きている。
そして、俺は栗原家で生き続ける。遥香と天音の笑顔が絶えない栗原家で。
その日、外で花壇の整備をしていると、遙香さんからお使いをお願いされ、俺は花を買って帰っている最中だった。
銀杏並木の道を歩いていると、ふと、ベン
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ