第六章 正義の在り処編
第百九十一話 『スターズ隊の戦い、驚愕するティアナ』
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」
ティアナの信念は少なからず揺らいでいた。
今まで信じてきていたものがまるごと崩れ去ったかのような喪失感を味わう。
内心ではもうはち切れんばかりに心がぐちゃぐちゃであった。
もう、このたまりにたまった困惑をすべてティーダにぶつけようと思うくらいには。
だがそんな時だった。
遠くである言葉が響いてくる。
「―――“射殺す百頭”!!」
その言葉とともに九つの矢がまるでホーミングレーザーのように背後にある施設に向かっていき直撃して破砕音を響かせる。
そう、九つの矢は施設をまるごと破壊してしまったのだ。
当然中にいたものも無事ではないだろう………。
「勝負は決したようだね。僕たちは退散させてもらうよ。………ティアナ、また会おう」
そう言ってティーダ含む残りの部隊は転移魔法を使用して各自撤退をしてしまったのであった。
「くっ!」
そこに今まで前衛で戦っていたスバルがティアナ達のもとへとやってきて、
「やられた! 守り切れなかった!!」
スバルが悔しそうにそう嘆く。
だがそこになのはも空から降りてきて、
「大丈夫だよ、スバル。さしずめ施設の人達および最高評議会のメンバーは地下に逃げていたから無事だよ。今通信が入ってきているからそれも確認済み。確かに逃がしてしまったのは悔しい………。けど、まだ誰も死んでいない。逆転できるよ!」
「そうです。私もサーヴァントらしきものを逃がしてしまいましたが、収穫はありました。あとはシホ達と話し合う必要がありますね」
オリヴィエもなのはの隣に現れて苦い表情ながらもそう告げる。
だが、今ティアナはそんなことに気を回している余裕はなかった。
「……………」
無言で俯き涙を流していたのだった。
そんなティアナに対してヴァイスはなんと言葉をかけていいかわからないが、とりあえず泣いているティアナの頭に手を乗せて、
「元気出せ………奴は必ず俺たちで捕まえようぜ。な? ティアナ」
ヴァイスの下手な慰めでもティアナは無言ながらも頷くのであった。
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