第六章 正義の在り処編
第百九十一話 『スターズ隊の戦い、驚愕するティアナ』
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嵐が続く。
しかし相手もただやられているわけではなくキリングドールを盾にして攻撃をしてくる。
こうしてきたら後は膠着することになる。
しばらくにらみ合いが続き、しばらくして、
「………ん? はっ、なのは! この気配はサーヴァント、らしきもののようです!」
「やっぱりヴォルフ・イェーガーが絡んできていたね。オリヴィエさん、お願いできる?」
「わかりました。この手に勝利を………!」
そう言ってオリヴィエは気配が感じた方へと突貫していく。
しかし同時に複数の矢がオリヴィエに向かって飛んでくる。
「矢! ということは相手はアーチャーのサーヴァントですか!」
オリヴィエがクラスの正体に気づき始めてきたことに、関係なしに矢は魔導師部隊に次々と降り注いでくる。
あちらこちらから「ぐわっ!」や「ぐっ!」という苦悶の声が響いてくる。
その弓捌きはオリヴィエを真正面にしても他に気を回せるほどに器用で大胆であった。
幸いなのはやスバルはプロテクションで身を守っていたがこれで形勢逆転と言わんばかりにオレンジ色の髪をして目を覆うバイザーをかけているジグルドの右腕と言われている男、“タスラム”がその手に銃型のデバイスを構えて無言で駆けてきていた。
「あいつ、正気か!? 銃一丁でこの部隊につっこんでくるなんて!」
ヴァイスがそう言葉を発しながらもストームレイダーで狙いをつける。
しかし、そのあまりにも早い移動で弾丸が当たらない。
ティアナもブレイズモードを構えて撃とうとしているのだが、先ほどからタスラムが現れたと同時に起こり始めた動悸に頭が少しパニックになっていた。
(どうして!? なんであの人を見ていると動悸が早まるの!?)
震える銃口を狙いを定めながらもティアナはタスラムに向かって魔弾を放つ。
それが運が良かったのか、あるいはタスラムが敢えて喰らったのかティアナの魔弾は顔にヒットする。
そしてバイザーが吹き飛ばされる。
その隠された顔が顕わになった時だった。
「あっ………」
ティアナの思考はしばし停止してしまった。
そこにはタスラムという男が立っていた。
しかし素顔はティアナに似ていて優しげながらも今は戦闘のために厳しくなっている。
しかしティアナはその素顔に驚愕を禁じえないでいた。
だって、タスラムの正体は、
「………ティアナ。腕を上げたね」
「兄、さん………?」
「なんだと!?」
そう、タスラムの正体はティアナの兄、『ティーダ・ランスター』だったのである。
その衝撃の事実にティアナはただただ茫然としてしまい、ヴァイスは心の底から驚きの声を上げていた。
当たり前だ。
ティーダは六年前にあの事件で重傷を負い病院に搬送中に体ごと行方不明になってしまっていて正式には死亡扱
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