暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
83話:裸のつきあい…偶には悪くないか
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…」
「ブゥゥーーッ!」
なんだよあいつ、そういう事はしゃべんじゃねぇよな。なんか口が軽すぎて、あんまり信用できなくなってくるぞ。
「…はぁ、そうだな。はやてが話しちまったのなら、仕方ないか。まぁ、その通りだよ」
「だから、さ。せめて『ありがとう』ぐらいは…」
「……あぁ、受け取っておくよ」
まったく、はやてには後でお仕置きだな。少しは男のプライドというモノを理解してほしいんだが……
「…言わせてほしいって事なんだけどなぁ(ボソッ)」
「ん? どうした?」
「う、ううん。なんでもない」
フェイトが何か言ったような気がしたから聞いてみたが、どうやら気のせいだったようだ。しっかし……
「やっぱりここのは、いい風呂だな」
「う、うん…そうだね……」
ん? なんだ、今の間は? 何か気になることでもあるのか…?
「あ、あのね、士」
「ん、ん?」
「今言うのは不謹慎だと思うし、できればもう少し…少なくとも今の事件が終わってからにした方がいいとは思うんだけど……」
背中越しに伝わるフェイトの熱。心なしかさっきより熱く感じる。なんか思わず息を飲んでしまう。心臓もいつも以上に鼓動する。
なんだろう、この空気。いや、なんか…もう……
「私…私ね、ずっと前から……士の事が―――」
「―――フェイトちゃ〜ん、そっちにいる〜?」
「「っ!?」」
フェイトが何か言いかけた丁度その時、何処からか女性の声が聞こえてきた。しかもこれも聞き覚えのある物だった。
「そっちの方混浴なんだって。だから誰か来ない、内に……」
俺とフェイトは二人してその声が聞こえてきた方向へ顔を向けた。その先にある扉から出てきたのは、栗毛の髪をいつものサイドテールから下ろしている、なのはだった。
栗毛は月光で艶よく輝いていて、先程のフェイトと同じように肌に水滴が……
三度訪れる沈黙。しかしこれは先程よりも重苦しく、嫌な予感しかしない。ここは……自然に、かつ滑らかにここから退散するべきだな。
「じゃ、じゃあ俺はこれで。フェイトとなのはは、ゆっくり入るといいぞ」
少し明るめの口調で風呂から上がり、そそくさと出口の方へ向かう。勿論腰にはタオルを巻いているから大丈夫、二人も急な出来事で茫然としている筈……
と、思っていたら、なのはが何かブツブツ呟いているのに気付いた。何を言っているのだろうか?と思って首だけ振り向いてみると、そこには側にあったであろう桶を手に取り振り上げているなのはの姿が……
「ってちょ、まっ―――」
「何でいるのよ士くーーー
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